チリのアンデス山麓で再び悪路の一日
午後10時半すぎにアントファガスタのビバークに到着した菅原照仁
7日の行程で午後9時半の時点でチリ・コピアポのビバークに未着だった日野チームスガワラの1号車菅原義正/若林葉子/羽村勝美組は、その後間もなく無事にゴール。SSをトラック部門総合28位/排気量10リットル未満クラス2位のタイムを記録した。この結果により1号車は累積順位を総合31位/クラス2位としたが、終盤の区間に於いて通過が義務付けられているルート上のウェイポイント(GPSポイント)を幾つかミスした恐れがあり、今後ペナルティタイムが加算される可能性がある。
続く8日はコピアポからアントファガスタの行程。南北に細長い地形で西に太平洋、東にアンデス山脈が続くチリだが、そのアンデスの山麓部分を舞台に競技が行なわれた。まず、コピアポから174㎞の移動区間でエル・サルバドール近郊まで北上したあと、458㎞のSSがスタート。標高1000m~3000mの高地を行く路面は、砂漠ではなく堅く荒れたグラベル(未舗装路)であった。さらに細かい砂塵が大量に巻き上がるフェシュフェシュや枯れ川の底の岩場などもあり、参加者にとって再び我慢の一日となった。
このSSを2号車菅原照仁/杉浦博之組の日野レンジャーは引き続き好調にアタック。トラック部門総合23位/排気量10リットル未満クラス首位の成績で走り切り、累積順位を総合23位/クラス1位とした。また、1号車は前日の結果により36番手と遅めのスタート順とはなったが、堅実に走り、午後10時半には最後のCP3をすでに通過。本稿製作の午後11時時点では未着だが、ゴールを目指して走行中の模様だ。
この日までは、トラック部門は4輪部門が全車スタートしてからスタートするため軒並み到着時間が遅く、2号車がアントファガスタのビバークに到着したのも午後10時20分頃となった。9日イキケへの行程からは4輪とトラックの両部門をタイム順に混合したスタート順が採用されるため、日野チームの到着時間も早まるはずだ。
●チームメンバーのコメント
菅原照仁/今日は予想通りの道の悪い一日でしたが、これまで最も不得手な種類の路面でしたので、サスペンション改良による効果を確実に感じることが出来たステージとなりました。それにしてもスタート時間が遅すぎですね。
杉浦博之/ずっと悪い道を走ってきたのでキャブマウントなどから音が出るようになり、点検してもらいます。また我慢の一日でした。
林博永/夜間走行に備えてライトの設定をしっかりしておいたのですが、走ってみて初めてわかることもたくさんあり、ドライバーの気持ちに近づけた気がします。
菅原瞬介/チリに入ってサポートカーもダートを走ることがあり、とても大変でした。日増しにダカールの過酷さを体感しています。
福野広弥/つなぎの洗濯も自分でやっています。整備だけではなく、日常のこともいかに効率よくやるか、勉強になっています。
益田崇史/万全の状態で整備をするために、毎日整備シートの掃除はかかせません。何事もぬかりなく全力で取り組んでいます。
●フォトギャラリー
1号車菅原義正/若林葉子/羽村勝美組
2号車菅原照仁/杉浦博之組
アントファガスタのビバークで日野レンジャーの到着を前に作業の打ち合わせをするメカニック
林博永(函館日野)
菅原瞬介(東京日野)
福野広弥(横浜日野)
益田崇史(広島日野)
●ルートマップ
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