ルノーの「実験用電気トラック」が第2世代に! 冷凍ボディを搭載してオランダで実証運行

都市部の「制約」と「用途」に合わせたトラック

ルノーの「実験用電気トラック」が第2世代に! 冷凍ボディを搭載してオランダで実証運行
低床キャブと大型ウィンドシールド、デジタルミラー(カメラ)により、混雑する都市交通での安全性に配慮

 プロトタイプトラックは、ルノー・トラックスのブランヴィル=シュル=オルヌ工場で製造された。2020年から電気トラックの量産を開始している工場だ。

 ルノー・トラックスと17社のパートナーが開発したオキシジェン・トラックは、特に都市向けに設計されており、安全性・快適性・先進性を一つにしたトラックだ。

 一般的にトラックの運転席は乗用車よりかなり高い位置にあり、遠方まで見通しが効くいっぽう、近傍には視認することができない死角が生じ、混雑する都市交通において安全性が高いとは言えない。オキシジェンでは低床キャブにより運転席の位置を下げ、大型ウィンドシールドを採用して優れた直接視界を実現した。

 ミラーの代わりに複数のカメラを使って車両周囲360度の視野をカバーし、特に後方の視界が大きく改善したほか、死角にいる歩行者など交通弱者の検知にも対応する。

 助手席側ドアをスライド式としたのは、ドア解放時の安全性とともにドライバーの快適性改善のためでもある。車両への乗り込みは運転席側・助手席側のどちらからも可能だ。床面地上高の低い低床キャブにより、乗り降りも容易となっている。

 生鮮品である貨物の輸送安全のために断熱ボディを備え、定温での輸送が可能だ。ボディにはスーパーマーケット用のトロリー(手押し台車)25台を搭載できる。都市の景観に溶け込みドライバーの快適性を向上するため、トラックのエクステリアラインと、キャブ内インテリアは全面的に刷新したという。

車両諸元
車両総重量 : 26 t
アクスル構成 : 6×2
寸法 : 全長10m x 全幅2.6m x 全高3.8m
ホイールベース : 4600 mm
ボディ架装 : 冷凍ユニット組み込み式
バッテリー容量 : 3 x 94 kWh(総容量282 kWh)
航続距離 : 150 km(SVZによるユンボのアムステルダム地区配送用途に合わせたもの)

【画像ギャラリー】ルノー・トラックスの実験用トラック「オキシジェン」第2バージョン(4枚)画像ギャラリー

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