6年ぶりにカムバック!! 日野がジャパントラックショー2024に出展へ

6年ぶりにカムバック!! 日野がジャパントラックショー2024に出展へ

 本日9日から「パシフィコ横浜」で「ジャパントラックショー2024」が開催されるが、遅ればせながら日野自動車も出展概要を発表した。

 前回の「ジャパントラックショー2022」は残念ながら出展を辞退した日野だが、前々回はコロナ禍でショー自体が中止だったので、今回6年ぶりにジャパントラックショーにカムバックしたことになる。その出展概要を見てみよう。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/日野自動車・フルロード編集部

日野自動車の出展概要

 日野は今回、「人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献する」を使命に、物流の社会課題解決に貢献する製品・技術・ソリューションを、実車や動画、パネルで紹介。

 実車展示としては普通免許で運転できるBEV小型トラック「日野デュトロ Z EV」のドライバンとウォークスルーバンの2台に加え、水素燃料電池で発電して走るFC大型トラック「日野プロフィア Z FCV」の出品を予定する。

 以下、その出展内容の詳細を紹介すると……。

日野デュトロ Z EV ドライバン/ウォークスルーバン

日野デュトロ Z EVのウォークスルーバン(左)とドライバン(右)
日野デュトロ Z EVのウォークスルーバン(左)とドライバン(右)

 日本のトラックの車体は、小型〜大型車までシャシーフレーム構造を採用しており、フロントエンジン/後輪駆動のパワートレーンを配したラダーフレームの上に荷台を架装する。

 こうした車両はフレーム下にプロペラシャフトや後軸が通るので大幅な低床化は難しいが、日野デュトロ Z EVでは、前輪駆動式BEVとして専用フレームを開発することで超低床とウォークスルー構造を実現した。

 同車は、一般的なトラックと同じキャブと荷室が別々になったドライバンと、キャブと荷室の往来が可能なウォークスルーバンという2つの完成車を設定するが、床面地上高は前者で420mm(積車)/470mm(空車)、後者で400mm(積車)/450mm(空車)と圧倒的な乗降性能を実現している。

 また、車体のサイズも前者が全長4690×全幅1925×全高2480mm、後者が全長4695×全幅1695×全高2290mmと非常にコンパクトで、普通免許で運転可能なGVW(車両総重量)3.5トン未満クラスとしては最適なトラックといえるだろう。

日野プロフィア Z FCV(プロトタイプ)

FC大型トラックの日野プロフィア Z FCV
FC大型トラックの日野プロフィア Z FCV

 大型トラックの電動化において課題のひとつとなっている後続距離。その課題の解決案として本命視されているのが水素から発電を行なってモーターで駆動する燃料電池(FC)トラックだ。

 日野がトヨタ自動車と共同で開発したFCトラック「日野プロフィア Z FCV」は、GVW25トンの大型、日野プロフィア・6×2駆動車をベースに、エンジンやトランスミッション、プロペラシャフト等をはずし、トヨタのFCV「MIRAI」と同じトヨタFCシステム、高圧水素タンク、駆動用バッテリー、eアクスル(リア2軸に搭載し6×4駆動車となる)などを搭載した。

 FCVは嵩張る高圧水素タンクなどを搭載する必要があり、日野プロフィア Z FCVではキャブバックに2本、ホイールベース間に2本の水素タンクを搭載している。

 荷室容積はやや犠牲になるが、そのいっぽうで重量の嵩むバッテリーは最低限の搭載ですみ、積載量はディーゼル車クラスを確保した。またフル充填時の航続距離は約600kmに達し、ディーゼル車とまではいかないまでも長距離輸送でも通用する距離を走行することができる。

 なお、日野プロフィア Z FCVは現在、大手ユーザー3社で実用供試が行なわれており、ヤマト運輸、西濃運輸、NEXTロジスティクスジャパン(アサヒグループが運行を担う)で運用が始まっている。

【画像ギャラリー】日野プロフィア Z FCVと日野デュトロ Z EVをギャラリーで見る(9枚)画像ギャラリー

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