エルフEVはバッテリー交換式が本命!? 航続距離延伸型EVも!! いすゞが目指す新しい小型トラックの運用スタイル

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通常型エルフEVと違うバッテリー交換専用車

バッテリー交換式エルフEV。高電圧バッテリーがシャシーフレームの左右両サイド搭載となり、バッテリーマウント構造も脱着に対応。センターバッテリーはなく、そのぶんZF製セントラルドライブ式モーター・CeTrax Liteの搭載位置が前進していた
バッテリー交換式エルフEV。高電圧バッテリーがシャシーフレームの左右両サイド搭載となり、バッテリーマウント構造も脱着に対応。センターバッテリーはなく、そのぶんZF製セントラルドライブ式モーター・CeTrax Liteの搭載位置が前進していた

 2025年度には、バッテリー交換ステーションおよびバッテリー交換式エルフEVの社会実証を開始する予定で、ECC構想に賛同するパートナー企業を募っていく予定だ。将来的にも、交換ステーションやバッテリーシェアリング、電力グリッドなど、個社単独で整備できるものではなく、ユーザー企業や異業種間での連携が必要である。

 ここからはバッテリー交換式のエルフEV、というクルマに焦点を当てよう。まず、通常のエルフEVと同一の高電圧バッテリー(1基あたり容量20kWhのLGエナジーソリューション社製リチウムイオン電池)を用いるが、バッテリーユニットを脱着可能とするため、搭載位置はシャシーフレームの左右両サイドのみになり、ユニットは左右1基ずつの計2基となる。

 また、通常のエルフEVでは、フレームのサイドレール間にセンターバッテリー1基を搭載するものの、交換式EVモデルは位置的に交換できないためこれを廃止し、代わりにセントラルドライブ式モーターをより前進させた位置にマウントして、少し長いプロペラシャフトを用いている。

 つまり、バッテリー交換式エルフEVは、通常型エルフEVとは同じようで、シャシーの艤装レイアウトが大きく異なるモデルになっている。

 例えば、シャシーの長さが標準ボディ車の場合、搭載可能なバッテリーユニット数(バッテリー容量)は2基のみで、通常EVなら選べる3基仕様は選択できない。しかし、バッテリー交換を前提とした運用であれば航続距離のデメリットは薄まり、そのぶん積載量を確保できる。ただ、シャシーフレームの艤装スペース確保という点では、通常型エルフEVの2基仕様よりも不利となることは否めないだろう。

 ちなみに、バッテリー交換は自動ステーションだけではなく、専用工具を用いての手動脱着も可能な設計になっており、交換用ツール類の開発も進めているという。

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