高積載を志向する「いすゞギガ」登場! 低床3軸車およびフルエアサス・フルトレーラを追加

高積載を志向する「いすゞギガ」登場! 低床3軸車およびフルエアサス・フルトレーラを追加

 「2024年問題」の1つの解になるとみられるのがトラックの「高積載」だ。それを見越して、いすゞ自動車が動き出したようだ。大型トラック「ギガ」の改良のニュースである。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/いすゞ自動車

高積載型の車両を新規設定

このほど新規設定したいすゞギガGカーゴ・底床3軸車
このほど新規設定したいすゞギガGカーゴ・底床3軸車

 輸送企業を取り巻く環境は、慢性的なドライバー不足の状況に、働き方改革関連法の施行に伴う「2024年問題」が加わり、深刻さが増している。また、ドライバーの高齢化も進み、トラックに対してこれまで以上に、「輸送の効率化」や「安全への対応」といったニーズが高まっている。

 いすゞは物流課題を解決するイノベーションリーダーとなるべく、このほど現行型ギガに、国内大型トラック初となる車両総重量(GVW)25トン低床3軸車を新たに設定した。

 また併せて安全装置の性能を向上させ、輸送企業の重点課題にも対応。さらにフルトラクタの展開拡大も実地した。

※GH11/GH13系エンジン搭載の車両については今回の追加・改良は対象外

完成車Gカーゴでは最大積載量14400kgを実現する底床3軸車
完成車Gカーゴでは最大積載量14400kgを実現する底床3軸車

 新規設定の低床3軸車は、フロント295/70R22.5-151/148J、リア265/70R19.5-140/138Jと前後で異径タイヤを採用することで、荷台の低床化を図り、低床4軸車を上回る積載量と十分な荷室容積を実現。この低床3軸車は完成車シリーズの「Gカーゴ」にも設定される。

 またCYY低床3軸25トン単車の届出型式は2PG-CYY77DU、エンジンは6UZ1-TCS(380馬力) または 6UZ1-TCC(360馬力)を搭載する。

 フルトラクタの展開拡大に関しては、ダブル連結トラックをはじめとしたフルトラクタやフルトレーラの導入は一度の輸送で大量の荷物が運べるため、ドライバー不足の問題解消に貢献するとみられている。

 フルトラクタ需要は高まりつつあるが、2022年度は部品供給不足が発生し、生産台数や受注台数に制約等の影響があった。

 しかし、2024年問題をはじめ、ドライバー不足、カーボンニュートラル貢献の観点から、いすゞでは、フルトラクタは今後も確実に需要が増えると推測。今回の改良でフルトラクタの普及に向けて展開を拡大したもの。

 主な追加仕様/追加車型は、ダブル連結トラックにも採用可能な高品質輸送に貢献するフルエアサスペンション仕様のフルトラクタを新規設定。CYY低床3軸25トン・フルトラクタの届出型式は2KG-CYY77DUV(AMT車)/2DG-CYY77DUV(MT車)で、エンジンは6UZ1-TCH(400馬力)を搭載する。

 さらにJR貨物新規格コンテナ輸送に対応したフルトラクタも新規設定した。JR貨物12フィートコンテナ輸送用として、これまでは単車CVRベースのフルトラクタを改造販売してきたが、2018年1月より背高コンテナが新規格化(コンテナ全高2509→2600mm化)し、全高3.8mに収めるため低床化が必要となり、これを機に車型として4x2CVRフルトラクタを新規設定したカタチとなる。また、ピントルフック追加工事をインラインで対応することになった。

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