間もなく正式発表される新型「eアクトロス600」とは?
新型eアクトロス600の詳細は10月の世界初公開で発表されることになるが、キャブの外観についてはディーゼル車のアクトロスシリーズのデザインを打ち破るとしている。
IAAで公開された斬新なコンセプト・プロトタイプからデザイン要素をピックアップし、クリアなラインと空力デザインを継続する。インテリアについてもアップデートを行なう予定。
eアクトロス600は3つのバッテリーパックにより合計600kWhを超える電池容量を備える。2基の電動モーターを組み込んだ新世代のeアクスルにより400kW(馬力に換算すると544ps)の連続出力と、600kW(同815ps)のピーク出力を発揮する。
また、市場ローンチの当初から、トラクタ(けん引車)に加えてリジッド(単車)も提供する。これにより顧客は長距離輸送だけではない様々な輸送ユースケースを電動化することができる。
メルセデス・ベンツの開発エンジニアは、eアクトロス600とそのコンポーネントについて、ディーゼル車のアクトロスと同等の耐久性を満たすように設計した。すなわち10年間で120万km走行という耐久性要件だ。
バッテリーはリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を採用する。その目的は、長い耐用年数と利用できる総エネルギー量の多さで、充電については1メガワット級の(大型車用)急速充電で20-80%充電が30分以内を目指している。
メルセデス・ベンツの長距離輸送用大型BEVトラックの中核にあるコンセプトは、車両技術、コンサルティング、充電インフラ、サービスからなる総合的なソリューションを顧客に提供することで、収益性・持続可能性・信頼性という観点から、顧客にとってeアクトロス600が正しい選択肢となるように設計したという。
2週間ほど前、日本でトヨタとの提携やふそうと日野の統合を発表した共同記者会見で、ダイムラーのマーティン・ダウムCEOは、CASE時代の商用車について「スケール(規模)こそが重要」と強調していた。世界最大手のメーカーの、最量販車型の電動化は、日本市場にも少なからぬ影響を与えそうだ。
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