電動化も着々と 世界の最先端を行くヨーロッパのゴミ収集車

■電気トラック×塵芥車が続々登場

ヘーシンクノーバのプラグイン・ハイブリッドシステムを搭載する産業用大型圧縮式塵芥収集車。出力36kWhのリチウムイオン電池を搭載し、リアローダーもコンパクタ(圧縮装置)も電動で作動できる
ヘーシンクノーバのプラグイン・ハイブリッドシステムを搭載する産業用大型圧縮式塵芥収集車。出力36kWhのリチウムイオン電池を搭載し、リアローダーもコンパクタ(圧縮装置)も電動で作動できる

 ゴミ収集車を電動化する考えは欧州や日本で古くからあり、BEVではないがバッテリーを搭載して、あるいはハイブリッド車をベースに塵芥収集装置を電動化したハイブリッド塵芥車がすでに登場している。

 欧州ではヘーシンクノーバやファウン、スウェーデンのヨアブなどが製品化しており、日本では極東開発工業や新明和工業、モリタエコノスなどが開発してきた。

エレクトラ/エコニック。20年6月に英国・マンチェスターでの大量導入が発表されたBEV塵芥車。メルセデスベンツ・エコニックを英国のEV改造メーカー・エレクトラ社がBEV化したシャシーに、ヘーシンクノーバの圧縮式塵芥装置N4TH(N4 23H25 TH)と電動油圧システム・LI-ONパワープロを搭載
エレクトラ/エコニック。20年6月に英国・マンチェスターでの大量導入が発表されたBEV塵芥車。メルセデスベンツ・エコニックを英国のEV改造メーカー・エレクトラ社がBEV化したシャシーに、ヘーシンクノーバの圧縮式塵芥装置N4TH(N4 23H25 TH)と電動油圧システム・LI-ONパワープロを搭載

 いっぽう19年以降、欧州では電気トラックが「発売直前」と呼べる段階となって、BEV塵芥車の発表ラッシュが続いた。

 電気トラックは航続距離は短いが、排気量ゼロで騒音もごくわずかという長所から、都市内運行での普及が本命視され、その代表格がゴミ収集車といえる。

ダフ/サイドローダー。ダフの大型BEV・CFエレクトリックをベースとしたサイドローダー型のBEV塵芥車。20年から第1号車がオランダでの実証試験を開始している。CFエレクトリックは容量170kWhのリチウムイオン電池を搭載し、航続距離は約100km。上モノのサイドローダー型塵芥装置はDAFの関連会社、VDLトランスリフト社製
ダフ/サイドローダー。ダフの大型BEV・CFエレクトリックをベースとしたサイドローダー型のBEV塵芥車。20年から第1号車がオランダでの実証試験を開始している。CFエレクトリックは容量170kWhのリチウムイオン電池を搭載し、航続距離は約100km。上モノのサイドローダー型塵芥装置はDAFの関連会社、VDLトランスリフト社製

 欧州では車両総重量(GVW)26t級、大型6×2塵芥車が広く普及しているが、そのBEVが多数登場。ゼロ・エミッション車として、車両総重量を26t以上に緩和する法規的措置がとられている。

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