全日本トラック協会が主催する「全国トラックドライバーコンテスト」が、10月22日、23日の2日間にわたって開催された。48回目の開催となる今年は、各都道府県トラック協会の主催する地方予選を勝ち抜いた「4t部門」45名、「11t部門」39名、「トレーラ部門」37名、「女性部門」22名の総勢143名の全国のトラックドライバーが開催地である茨城県ひたちなか市の安全運転中央研究所に集まり、全国大会に挑んだ。
開会式前の選手たち。緊張した面持ちの選手や応援にかけつけた所属する運送会社の人とリラックスしたように会話を交わす選手も……
競技内容は例年通りで、1日目に学科競技と日常点検、簡易コース走行、隘路走行とスラローム走行の課題走行を通して行なう実科競技。2日目はコース走行、スラローム走行(後退)とS字後退、車庫入れの課題走行を通して行なう実科競技が行なわれた。競技は学科が合計で400点、実科が600点で、あわせて1000点満点の減点方式で採点される。
ハンマーを使った日常点検。今年は参加選手全員減点なしとはならなかったようだが、ほとんどの人が満点通過したようだ
トレーラ部門のスラローム走行。パイロンなどに接触した場合は大きな減点対象になる
10月23日、2日間の戦いを終えた選手たちは東京都千代田区のホテル「スクワール麴町」に移動し、表彰式が行なわれた。表彰は、各部門の上位5名までが表彰される全日本トラック協会長賞、各部門の1位に送られる警察庁長官賞、中小企業の中から総合1位に送られる国土交通大臣賞、50歳以上のシニア出場者の中から総合1位に送られる全日本トラック協会長特別賞、全ての出場者の中から総合1位に送られる内閣総理大臣賞が授与される。今年の最優秀選手が4t部門の㈱日立物流南関東の井上誠選手に決まると、所属の運送会社からだけでなく、共に戦った他選手たちからも割れんばかりの歓声と拍手があがった。
内閣総理大臣賞を受賞し、壇上で頬を涙を濡らす井上誠選手
●第48回全国トラックドライバーコンテスト最終結果
・11t部門1位:日本通運㈱ 平岡誠次選手 989点
・トレーラ部門1位:日本通運㈱ 石神孝信選手 987点
・女性部門1位:中央エース物流㈱ 松本恭子選手 908点
・国土交通大臣賞:カリツー㈱ 松井謙顕選手
・全日本トラック協会長特別賞:㈱日立物流西日本 小椋英治選手
・内閣総理大臣賞:㈱日立物流南関東 井上誠選手