日野と三菱ふそうはどうなっていくのか?
日野と三菱ふそうの経営統合では、まずトヨタとダイムラーが25%ずつ均等出資する持ち株会社を設立、日野と三菱ふそうは、持ち株会社の完全子会社となる。従って、日野はトヨタグループから、三菱ふそうはダイムラーグループからそれぞれ離脱するものの、両社の支援を受けることになる。
持ち株会社の社長には、三菱ふそうのカール・デッペン社長CEOが就任することも決まった。社名や役員体制についてはこれから決定する。本社は東京に置く。残り50%の株式は、上場を予定している東証プライム市場で公開する。
出資比率はトヨタとダイムラーで均等ではあるものの、トヨタ持ち株の一部は株の種類を変えて、議決権をダイムラー26.7%、トヨタ19.9%としている。トヨタの議決権が少ないのは、日野・トヨタと三菱ふそうを合わせた小型トラック販売シェアが過半数を超えるための処置という。
日野、三菱ふそうのブランドは、統合後も維持され、それぞれの販売網から製品・サービスを供給する。いっぽう、製品の開発、調達、生産は、将来的に日野と三菱ふそうで統合する。両社の開発・生産拠点(バス関係以外)は関東圏に点在しているが、いずれ拠点を再編することになるようだ。
なお同日、日野の小型トラックおよびトヨタ受託生産車の生産拠点・羽村工場を子会社化した上で、トヨタへ譲渡(26年4月1日付でトヨタ子会社に)することも発表された。小型トラックの生産は当面、トヨタに委託する形で同工場で継続するが、日野にとっては開発拠点の一つでもあり、いずれ統合・再編の対象になると思われる。
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