すり抜け!! ながらスマホ!? トラックドライバーが危険を感じる自転車やバイク等の走行とは? 【運輸労連アンケート】

大型車が危険を感じる行為

トラックドライバーが危険を感じる二輪車等の走行がコレだ!! 運輸労連が8980名にアンケートを実施
乗務車両から見た危険を感じる行為

 四輪車両から見た二輪車等の走行について、危険を感じることが「よくある」または「たまにある」と回答した割合は93.6%に上り、この数年間では、ほとんど改善が見られなかった。地域別にみると、近畿や関東などの都市圏では「良くある」と回答したドライバーが過半数を超えている。

 全体として危険を感じる行為としては「すり抜け」が最も多く、次いで「スマートフォン等のながら走行」となっている。他に、「ふらつき走行」「飛び出し」「イヤホン等で音楽を聴きながらの走行」も多い。

 また大型車やトレーラなど車体の大きいクルマにとっては、「並走」「無理な割り込み」「速度超過」「車道・歩道の行き来」などの比率が高く、ドライバーはこうした行為に危険を感じているようだ。

 特に危険と思われる時間帯については、「日没前後1時間」が全体の36.2%となり最も多かった。

気を付けている事とフードデリバリーについて

トラックドライバーが危険を感じる二輪車等の走行がコレだ!! 運輸労連が8980名にアンケートを実施
運転中に自転車に対して危険だと思う行為

 いっぽう、自転車に対して危険を感じさせてしまったことが、「よくある」または「たまにある」と回答したドライバーは全体で62.3%だった。

 自転車走行レーン付近や車道混在区間などで自転車に対して危険と思われる行為としては、「右左折」「追い越し」「接近」「並走」などが多く、傾向としてはこれまでの調査と変わらなかった。

 フードデリバリーの走行マナーについては、「自転車」「原動機付き自転車」「自動二輪車」で傾向が分かれたが、危険を感じる行為として全体で多かったのは「スマートフォン等のながら走行」「すり抜け」などだ。

 自転車によるフードデリバリーで危険を感じるのは、全体と同じく「スマートフォン」と「すり抜け」が多く、他に「イヤホン等で音楽を聴きながらの走行」「ふらつき走行」などだ。

 原動機付き自転車(べダル付き電動自転車、電動キックボードを含む)によるフードデリバリーでは「すり抜け」が最も多い。他に、「スマートフォン」「無理な割り込み」「急な右左折」「並走」なども多くなっている。

 自動二輪車によるフードデリバリーでも「すり抜け」が最も多い。「スマートフォン等のながら走行」が少なくなるいっぽう、「速度超過」が多くなっており、他に「無理な割り込み」や「急な右左折」にもドライバーは危険を感じているようだ。

当面の施策と意見

トラックドライバーが危険を感じる二輪車等の走行がコレだ!! 運輸労連が8980名にアンケートを実施
二輪車等の安全を守るために行政に求めること

 安全を守るために行政に求める施策として最も多かったのは「街頭での指導・取り締まり強化」だった。また諸対策に対する「法規制の強化」も多く、フードデリバリーに関しては「運営会社への指導強化」という回答が多かった。

 また自転車走行に関しては、「自転車の車道走行の原則の見直し」や「免許制の導入および反則制度の強化」といった項目が高い数値を示した。

 そのほか、自由回答欄に寄せられた意見としては次のようなものがあった。

●競技用自転車の車道走行が特に危険であり、マナーも一般の自転車と比較し悪い人が多い

●学生で2~3列と列をなして走行している。また、スマートフォンを片手に話しながら走行しているので非常に危険であり止めてほしい

●フードデリバリーの箱に番号を割り当てし、ドライバーを特定できるようにしてほしい

●最近のフードデリバリーのマナーに対して、前ほど酷いと思うことは減った

●電動キックボードが無法地帯になっている。現状のままでは危険過ぎるため、早急な法整備をお願いしたい

●電動キックボード免許不要制度には絶対反対である。現時点でも、飲酒運転や歩道を高速で走り抜けるなど、ルールを守れず事故も起きている。道路の安全を守る為には原動機付き自転車同様免許制度は絶対必要である

●運転免許を持ってない人間もいるので交通ルールの講習は絶対に必要である

●フードデリバリー配達で、大体の方は普通に走行しているが、少数で非常に危険走行する人がいるため、そのような人に対する指導をしてもらいたい。

●イヤホンをつけながら運転することを新しい「ながら運転」として立件できるようしてほしい

●いくら危険予知・防衛運転に努めても相手が違反をする限り、事故リスクは高い


 二輪車はその仕組みから低速で走行するほどふらつきが大きくなる。このため、車道を走行している自転車が後続車に追い抜いてもらうために速度を落とすと、車体の大きいトラックにとっては、かえって恐怖を感じるこがある。

 混合交通においては同じ道路を様々な車両が利用する。異なる目線での見え方や考え方を理解し、相手を思いやる運転を心がける事が重要だ。

【画像ギャラリー】トラックからは気づきにくい二輪車を画像でチェック(7枚)画像ギャラリー

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