運転免許に新区分 「小型免許」への期待と課題

運転免許に新区分 「小型免許」への期待と課題
全ト協「業界専門紙記者懇談会」で飛び出したホットニュースを巡って
昨夕、全日本トラック協会で「業界専門紙記者懇談会」という催しが開かれ、私も招かれたので新宿まで行ってきた。懇談会の冒頭、星野良三全ト協会長は、この日の日本経済新聞の夕刊を拡げて、まさにホットニュースとなった「トラック運転免許の新区分の新設」に言及。免許制度の見直しは、全ト協あげての強い要望だっただけに、星野会長は「大きな朗報である」として喜びを表わした。
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挨拶と共に「小型免許」新設のニュースを伝える星野良三全ト協会長
このトラック運転免許の新区分は、有識者会議の報告書を受け警察庁が新設する方針を決めたもので、来年の通常国会に道交法改正案として提出される。目玉は、18歳で運転できるトラックの総重量を現在の5t未満から7.5t未満に引き上げること。トラックドライバー不足が喧伝される中、高校新卒者が運送業界に就職しやすくなり、5t未満だと、冷凍車やテールリフトを備えた小型トラックが「架装減トン」で5tを超えてしまい運転できないなどの状況もほぼ解消されると見られる。今回の改正は、現在の中型免許と普通免許の間に新区分を設けるものだが、新区分の新設により、普通免許で運転できる車両の総重量は5t未満から3.5t未満に引き下げられ、また、20歳以上・普通免許取得後2年以上の縛りのある中型免許は、5t以上11t未満から7.5t以上11トン未満に変更される。新区分の名称は今後検討されるというが、事実上、小型トラック専用免許なので、ここでは便宜上「小型免許」と呼ばせていただこう。
小型免許の取得は、先に普通免許を取得することが条件となるが、その後トラックを使った教習を受けて合格すれば18歳から運転できるようになるという。詳細は今後詰めることになろうが、おそらく「普通免許」→「小型免許」の取得は、間を置かなくても、一連の流れの中で取得できることになるだろう。
今回の改正は、高校新卒者の運送業界への就職を促し、業界の人手不足・若手不足の解消を狙ったものだが、その一方でこんな声もある。大阪で運送業を営む、ある社長の話である。
「そもそも7年前に中型免許が出来たのは、トラックの安全性を担保するためで、それはそれで意義のあることだと思う。確かにトラック業界は運転手不足が深刻だが、だからといって、免許制度を変更して人手不足を解消しようというのは、ちょっとスジが違うのではないか。あるいは、新しい免許制度で若い人がこの業界に入って来たとしても、運転手の実態が『キツい・キケン・給料安い』の3Kのままだったら、すぐに他の職業に行ってしまうのではないか。若い人たちが定着しなければ、運送業界に未来はないと思う」。
そのことは確かに星野会長も言っておられた。「あとは、いかに魅力ある職場にするかということ。その源泉は適正運賃にあると思います」。
運転手不足の問題は、運送業界の構造的な問題に起因しており、業界があげて取り組まなければならない問題であることは間違いない。しかし、その割には、一番実情を知っているはずのトラックドライバーの声がほとんど反映されていないように思える。
トラックドライバーという職業をもっと魅力的な職業・職場にするためにはどうしたらいいのか? 次号の「フルロード」では、出来るだけたくさんのトラックドライバーの声を取り上げたいと思っている。

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