全ト協、大震災対応の税制・高速料金で緊急要望

トラック運送事業者の全国組織である全日本トラック協会では、4月11日付で民主党トラック議員連盟会長の奥村展三衆議院議員あてに、「東日本大震災対応のための税制・高速料金に関する緊急要望」を提出している。 要望では、税制と高速道路関係に的を絞り、被災地域の支援と復興に向けた措置を講ずるよう求めている。それによると……、

 

東日本大震災に対応するため、国において現在検討されている当面の補正予算案について、とりあえず税制・高速料金に関し、以下のとおり緊急に要望いたしますので、よろしくご検討賜りますようお願い申し上げます。なお、全体の復旧・復興関係の政策要望については、今後あらためて要望させていただきます。

Ⅰ.税制関係
今回の震災では、東北地域のトラック運送事業者にも甚大な被害が発生しており、現在引き続き調査を進めておりますが、被災3県で流失・損壊車両は数千両に及ぶものと見込まれ、今後の地域の復興のためにも、輸送体制の再建、輸送力の回復促進が極めて重要な課題となっております。このため以下の税制措置についてご検討方お願いします。
  1.被災地域における暫定的な自動車取得税、自動車重量税等の非課税
  2.復興努力を阻害する今後の原油高、燃料高に備えた、いわゆる「トリガー条項」の維持、継続
Ⅱ.高速料金関係
  1.復興活動促進のための東北道等の暫定的無料化
  2.国民生活、産業活動の再生、回復を支えるトラック向けの現行の高速料金割引制度の維持、継続

 

被災他のライフラインの確保に果たすトラックの重要性から見れば、どれも当然の要望だと思うが、ただ一点、議論が分かれるのが「トリガー条項」だろう。トリガー条項とは、ガソリン価格が1リットル当たり160円を3カ月連続で超えると発動。揮発油税の上乗せ税率分約25円の課税を停止し、軽油引取税も減税する仕組みで、ガソリン価格が3カ月連続で130円を下回れば解除されるというもの。端的に言って、鳩山政権下の民主党がマニュフェストの暫定税率廃止が出来なかった代わりに打ち出した苦し紛れ、もしくはおためごかしの策と言える。仮に発動した場合の減収額は国と地方合わせて4500億円以上に及ぶという。大幅な税収減で東日本大震災の復興財源確保が困難になる恐れがあり、結局は引き金(トリガー)は引かれることなく廃止されるという見方が支配的だ。おそらく全ト協の緊急要望もそれは織り込み済みで、それと引き換えに他の要望はすべて通してもらおうというハラだろう。前述したようにトリガー条項以外、至極当然の要望だと思うので、政府・民主党の前向きな対応が待たれる。 (キャップ)

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