「トラックアクセサリー」といえばメッキ⁉ 確かにメッキはトラックアクセサリーの定番だけど、いやいや、メッキに加えて乗用車のトレンドも意識した新しい提案もあります、というのがいすゞA&Sだ。
アクセサリー&サービスパーツの頭文字を社名に冠したいすゞA&Sは、このところさまざまな企業活動を活発に行なっているいすゞ自動車の元気印! いすゞA&Sの「新提案」を聞いた。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/フルロード編集部・いすゞA&S
定番アクセサリーと新たなトレンド
――日本のトラックでは、アクセサリーといえばメッキが定番ですが、これはなぜでしょう?
A&Sトラックの外観を華やかに演出する「メッキアイテム」は、長年にわたり多くのドライバーに支持されてきた定番アクセサリーです。鏡面のような輝きが車両をスタイリッシュに見せるだけでなく、清潔感のある印象を与えることから、食品関連の運送業界でも高い評価を得ています。
メッキアイテムの多くは、車両の形状をそのまま活かしながらメッキ加工を施すタイプ。そのため、車両がフルモデルチェンジされた際には、印象が大きく変わることがあります。
しかし、長く同じ型式が使われることの多いトラック業界では、メッキアイテムは「新商品」というよりも「定番アイテム」として安定した人気を誇っています。
見た目の美しさと実用性を兼ね備えたメッキアイテムは、今後もトラックの個性を引き立てる存在として、多くのドライバーからの支持を受け続けることは間違いないと感じています。
――A&Sでは、このところメッキ以外のアクセサリーにも力を入れ始めています。そのきっかけになったのが初出展した「東京オートサロン2024」だったと聞いていますが、この経緯を教えてください。
2023年に17年ぶりにフルモデルチェンジした小型トラック「エルフ」は次代の期待に高次元で応える性能と次代を見据えた新しい価値を備えており、見た目も大変スタイリッシュになりました。
その「エルフ」をベースとして、コンセプトモデル「エルフフューチャーアクセサリーズエディション」を製作し、東京オートサロン2024に初出展いたしました。
トラックドライバーの皆さんが乗ることに誇りを感じられるように設えたそのスタイリングは、先進的でカッコいいと幅広いお客様から好評を頂戴しました。
この結果、私たちのコンセプトはいすゞらしい優れたプロダクトデザインをさらに魅力的にすることができると確信し、製品化につなげようと企画したものです。
コンセプトトラックでは、敢えてメッキを使わないドレスアップを提案しましたが、非常に評判がよかった。そこで2025年の東京オートサロンには、それをさらに推し進めた「エルフミオ・アドバンスドコンセプト」を出品し、そこでも確かな手応えを感じました。
あらためて考えてみますと、トラックのアクセサリーというとメッキ用品がほとんどで、今まではほぼそれしかありませんでした。逆にいえば、私どもも積極的に提案してこなかったキライがあります。
しかし、乗用車のトレンドを見ると、メッキアイテムはずいぶん減ってきていますし、私どもとしてもトラックアクセサリーもメッキに替わる新しい提案をしたいと考えたわけです。
ーーメッキというと、どうしても視覚的に「キンキンギラギラ」といったイメージがあり、いかにも「飾っている」といった感じですね。もう少しシックで落ち着いたテイストのものを求めるトラックのユーザーさんもいるのではないでしょうか?
はい、そういった価値観を持っている人たちがこれから増えてくるのではないでしょうか。いわば潜在的なユーザーさんだと思いますが、そういった人たちに積極的にアピールし、メッキパーツと共存できるようなアイテムを考えていきたいと思っています。
ただ、中型や大型のキャブは、運送事業者さんのコーポレートカラーに塗られるケースが多いので、白いアイテムを出しても「合わない」とダメ出しされてしまいます。
メッキであればどんなキャブカラーにも合致しますので、どうしてもメッキのご要望が強いですね。色付きのアイテムをたくさん揃えればいいのでしょうが、なかなかそうもいきません。
逆に小型のエルフだと白いキャブが多いので、非メッキのホワイトを付ける方も多く、今では約15%の人がボディと同色の白いアイテムを選んでいただいています。
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