有効求人倍率が右肩上がりで上昇を続ける自動車整備士。なかでも大型トラック整備士の人材不足は深刻化しているといわれている。
こうした背景のなか、ダカールラリーへのメカニック採用活動などさまざまな人材確保のアプローチを行なっている日野自動車は、大型トラック整備の登竜門となる、「三級自動車ジーゼル・エンジン」の資格取得を支援する試みをこのほど開始した。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/日野自動車・フルロード編集部
自動車整備士の人材不足に対処
日野自動車は、日野販売会社メカニックの自動車整備士検定合格を支援する養成施設「日野自動車21世紀センター特定分教場」をこのほど開設した。
これは自動車整備士の人材が不足する厳しい環境において、サービス人材を育成・強化し、クルマの稼働を支えるサービスなどからなる「品質」の向上を目指す試み。同施設は、2025年8月20日に講習を開始し、日野販売会社と日野から5人が1期生として受講する。
「日野自動車21世紀センター特定分教場」では、ディーゼルエンジンで動く普通自動車などの基本的な整備ができる資格「三級自動車ジーゼル・エンジン」の未取得者に対し、座学や実技研修を通じて、自動車整備士技能検定への合格を支援する。なお「三級自動車ジーゼル・エンジン」は、商用車の整備士として働くために求められる資格である。
日野による講習の特徴
地域によっては、最少催行人数割れ、希望する資格区分の講座が未開催、定員オーバーなどの理由で地元の講習所で受講できない場合があるが、日野の養成施設では受講機会が安定して確保され、受講機会の拡充により、ユーザーの車両の稼働を支えるメカニック人材の増強を後押しできる。
また、講習期間が 一般的な講習所のおよそ1/6の約1カ月間と短いため、受講生が短期集中で効率的に知識技術を習得できる。さらに、販売会社のニーズに合わせ開講時期を設定し、繁忙期を避けるなど柔軟に対応できるなどの特徴がある。
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