インドのトラックの「目」に関する一考察 Part1
ようやく少し時間が取れるようになったので、『南インド 「激アツ!」 トラック紀行』、2カ月ぶりに再開なのだ。もう忘れちゃったかもしれないけど、三菱ふそうの新興国向け新ブランドの発表会に招かれ、キャップは南インドのチェンナイという街を訪れたのだよ。その折に見た南インドの風景は、本誌「フルロード」第10号にも書いたけれど、とても書ききれないくらい「じぇじぇじぇ!」な出来事が多いので、再びブログでご紹介しちゃうのだ。
さて、インドのトラックといえば、国民の8割が教徒だというヒンドゥー教に由来すると思われるお飾りペイントで知られるが、その原色系のプリミティブな「いでたち」の中で、文字通り画竜点睛を成すのが「目」である。そう、インドのトラックには「目」があるのだ。理由は、ちゃんと確かめたわけではないが、一種の魔除けの意味があるらしい。人の妬みなどの負の要素をこの眼力で跳ね飛ばしてしまおうというものなんだとか。ただ、眉毛なのか睫毛なのか、それとも上まぶたなのか、目の上に弧が描かれているため、なんとなく眠そうに見え、したがって「眼力」があまり感じられないと思うのだが、それは言っちゃいけないお約束なのかな? キャップは、シルベスター・スタローンやガチャピンの目に似ていると思いました。
比較的おとなしい感じのアショック・レイランドのミキサー車にも、ちゃんと「目」が描かれていました
ただ、「目」はどんなトラックにもついているわけではなく、3台に1台くらい、それも古い中型以上のトラックに描かれているケースがほとんどだ。逆に言えば、新しいトラックで「目」が描かれたものは皆無だし、小型トラックだとせいぜい5台に1台くらい。ピックアップや軽トラック、オートリキシャーに目が描かれたものは確認できなかった。ちなみにですね、キャップは南インドツアーの最中、ほとんどバスの最前列に座り、パシャパシャ・パシャパシャ、数だけはたくさん、行き交うクルマの写真を撮っていたので、「3台に1台」とか「5台に1台」とかは、テキトーに言っているんじゃないかんね、ちゃんと画像を1枚1枚確認して割り出した数字だかんね、すご~くアカデミックで信憑性の高い数字だかんね、そこんとこヨロシク! 学術的にどんな意味があるかわかんないけど…。
タタのセミボンネット車には、必ずといっていいほど鼻面にチョコンと二対の「目」が…
まずはインドを代表する「タタ」のセミボンネットタイプのSKだけど、このトラックに「目」のついている確率、すなわち「着眼率」は92%に達し、まさに断トツであった。ボンネットの鼻面にチョコンと描かれた二対の目は、実に収まりがよい。下の「アイシャー」のトボけた「離れ目」と、ぜひ比較していただきたい。
目が離れすぎていないか~?
その「アイシャー」だが、万艦飾りが似合う「タタ」や「アショック・レイランド」に比べて、極めて「お飾り度」が低いため、当然ながら「着眼率」も低いと思っていたのだが、今回改めて調査してみると、意外や意外、キャブにペイントをしていなくてもフロントバンパーに「目」が描かれているケースが多々あることが判明した。
一見すると分からないが、バンパーに「目」が……。アイシャーだけに「アイ」が隠れているんですね
バンパーに「目」のついたタタのキャブオーバートラックも多々目につきました
そう、キャブオーバータイプのトラックでは、先にあげた「離れ目」のようにフロントパネルに「目」を描くより、バンパーに「目」を描く方が一般的なのである。中でも「アイシャー」は、ほとんどお飾りしない分、「目」が目立たなかったのだ。これを学術用語で「控え目」という。(この項つづく)
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