南インド 「激アツ!」 トラック紀行 その4

南インド 「激アツ!」 トラック紀行 その4

見たこともない プリミティブなトラックが どんどこと…《パート1》

どんな国に行っても、たいていは1台や2台知っているクルマが走っているものだが、南インド・チェンナイを走るトラックは、まったく見たこともないクルマばかりで、カルチャーショックの連続だった。「ウワーッ、なにこのトラック!?」「お~、どこのメーカーなの、コレ!?」。インドのトラックは、現状ではほぼドメスティックオンリーだと思うが、日米欧が洗練されたトラックなら、インドはまさにプリミティブなトラックというべきで、それはそれでなかなか魅力的だ。世界のトラックの世界(ややこしい言い方だな)は、まだまだ奥が深いのだ。

チェンナイで出会ったトラック(正確にはすれ違ったトラック)を紹介すると、まず一番手はやはりタタでしょうね。タタ・モータースは、今ではジャガーやランドローバーも有する総合自動車メーカーとして知られるが、インド国内で60%のシェアを有する商用車部門が強く、特に中大型トラックはタタの天下である。これをインドではタタァ天下という(つまらねエ)。セミボンネットタイプの中型トラックは、なかなかの存在感だ。
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存在感のあるタタのセミボンネットタイプのSK。ボディカラーは黄色が多く、ダンプがほとんどだ。ホント、よく見ました

ところでタタといえば、2008年に発表された10万ルピーとも15万ルピーともいわれる(1ルピーは現レートで1.68円)の超廉価4人乗り乗用車の「ナノ」がよく知られているが、「ナノ、どうなの?」と、すれ違うクルマをチェックしても、それほど多くは見かけなかった。どうやら、鳴り物入りで喧伝された割には「ナノ」はあまり売れていないようなのだ。それもあってインドで一番シェアが高い乗用車メーカーは、依然マルチ・スズキである。

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マルチ・スズキの半額で投入されたタタ・ナノの衝撃も、今は昔。ほとんど売れていないらしく、街でも姿を見かけることは稀だった

ちなみにインドの自動車市場は、2020年までに中国、アメリカに次ぐ第3の市場に成長し、年間の販売台数は930万台に達するだろうとの予測がなされているが、インド自動車工業会によると、2012年4月~2013年3月までの年間販売台数は前年比約7%減の190万台で、当初のプラス10%の予測とは大きくかけ離れ、明らかに減速していることが分かる。6月26日付のインド新聞によると、 特にトラック需要の低迷が顕著で、1-3月期の売上高は前年同期比で約25%減少し、続く4-5月も15%減と過去10年間で最悪ともいえる状態なんだとか。燃料の軽油の価格の上昇が続いていること、景気の低迷で貨物需要が減少していることなどが要因だという。タタ・モータースの幹部によると、「大型トラックは過去最大級の値下げを実施している」そうだが、それにもかかわらずこれまでのところ販売が上向く気配はみられない。値引き額は、大型トラックで15万~20万ルピーに達するというから、タタのタタき売りだ(……たびだびすみません)。

街を走るトラックの話に戻ろう。プリミティブなトラックといえば、アショック・レイランドが一番手のような気がする。かつて資本参加していたレイランドの名前を残しているが、もはやイギリス本国にもレイランドはなく、まさに名残の社名である。タタの本社がムンバイにあるのに対し、アショック・レイランドはチェンナイが本拠地だからだろうか、アショック・レイランドの中大型トラックもタタに負けないほど数多く見られる。どういうわけか、インドっぽいハデハデの飾りは、アショック・レイランドの「お飾り度」が一番高く、また「万艦飾り」が実に似合うのもアショックのトラックなのだ。ちなみにアショック・レイランドは、日産自動車と小型商用車(LCV)を生産する合弁会社を立ち上げ、すでに1.25トン積の「ドスト」を発売している。今後はNV200やF24ベースのLCVにも力を入れてくるはずだ。  (この項つづく)

 

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アショック・レイランドの中型キャブオーバートラック(1616X系?)。2分割のフロントガラスにまず目に行くが、片方が割れたままの車両もよく見かけたので、これはこれで修繕費がかさまず、合理的なのかもしれない

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なぜかアショック・レイランドのトラックは、異常に「お飾り度」が高かった。ちょっと無理していうと「走る宝石箱や~」。……やっぱり無理かな(笑)

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アショック・レイランドのコメット4×2トラクタ。インドは、意外と単車主体で、トレーラはあまり見かけない。その中でもフラットベッドのトレーラの比率が高かった

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コメットさんのご尊顔。好きだワ、この顔

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