深刻な水不足に見舞われて……
その間に配達先のお兄さんが許可証を持ってきたので、とりあえず受け取る。事情を説明しようと思ったら、ソソクサと自転車で行ってしまった。N氏からも電話がこないし、仕方なくエンジンをかけてみたら、……やっぱりかからない(汗)。急いでN氏に電話! 電話のやり取りの間に何度かチャレンジしていると、かかりました。誰かに消防車を呼ばれるんじゃないかと思うほどの白煙付きで(涙)。
それを伝えたにも関わらず、「とりあえずデバンしてきて」と……。「その間に対策を考えとく」と。先にも書いたように、大型車両通行禁止の道路なわけで、それなりに狭いわけで、もしも配達先で動かなくなったら……。もう考えるのよそう。
とりあえず配達先でお水を頂き、願いを込めて補給。その間にまた下に潜り込んではみたものの、やっぱり漏れていません。ってことでエンジンに水が回っていることが決定しました。
デバンが終わって、エンジンONしたら、一発でかかりました(もれなく白煙付きで!)。それでも、これでとりあえずはこの場所から脱出できるので、エンストしないよう緊張しながら広い道路に出て、再度N氏に電話。あ~でもない、こ~でもないと話した後、とりあえず高速を使ってそのまま車庫に戻ることになりました。
スピード控えめでマフラーから出る排気に気を付けつつ、窓を開けてエンジン音を聞きつつ、いろんなとこに神経を張っているというのに、目の前に縦1m・横60cmくらいの型枠みたいな板が飛んできた(涙)。「ワ~ッ!!」と叫んでも、隣にクルマが走ってるから避けらない。
「バンッ!!」って音とともにぶつかったんですが、うまいことバンパー辺りに貼りついちゃってね。それを落としたら後ろのクルマに被害が出るんじゃないかと心配になるし、水温や排気も気になるし。なんかもう、メンタル崩壊……。
しばらく走ると渋滞があって、徐々にスピードが落ちてくると、さっきの板がずれて、「ガガガーッ」って音がしている。てことで、さらに減速して、落として踏んだ。次は釘がささってパンクでもするんじゃないかと泣きそうだったけど、なんとか無事に車庫に戻って、別のヘッドに乗り換えることができました。
「トラックが好き!」ゆでの一途な恋心
「トラックに乗れればどんなにキツイ仕事でもいい!」と言っていた私ですが、精神的にキツイとこまでは考えていませんでした。肉体的にも精神的にもキツイ仕事ではありますが、「トラックが好き!」という一途な思いで、これからも頑張りますかね。
でも、トラックの運転手には、言葉にする必要のない連帯感があると思う。例えば、深夜の寂しい山道で、対向にトラックのライトが見えたら少しホッとしたりしませんか?「おっ! この人も頑張ってるんだな」って、見知らぬ運転手さんに元気をもらったり。
かなり昔、4t車に乗っていた頃、たしか富山向けで北陸道の石川あたりを深夜に走っていた時のこと。眠くて眠くてどうしようもなく、危ない運転をしていたんだと思います。後ろから来たトラックに激しくホーンを鳴らされました。
「危ないなぁ!」と怒って鳴らしたのか、起こそうとして鳴らしてくれたのかはわかりませんが、そのホーンで眠気から覚めたのは確かです。
最近、そうした連帯感が薄くなってきているのかな、と思うことがある。
たくさん意地を張って、たくさん負けん気を出して、時には悔しい思いをして、それでも誰かに励ましてもらったり、優しい声をかけてもらったりして、私はくじけずに今までやってこられたんだと思う。
運転手の仕事は「個人プレー」ですが、実は多くの仲間達が支えあっている。そう考える運転手が少なくなっているのかな……。
【画像ギャラリー】ゆでさんと当時乗っていたUDのトラクタヘッド(6枚)画像ギャラリー
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