長野潤一のトラッカーズアイ

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新型プロフィア、新型レンジャーをドライバー目線でレポート

日野自動車の大型トラック「日野プロフィア」と中型トラック「日野レンジャー」の新型車発表会が、4月5日、さいたまスーパーアリーナで行なわれた。プロフィアは14年ぶり、レンジャーは16年ぶりのフルモデルチェンジとなる。2車ともキャビンの骨格(基本構造)は現行型を引き継ぐが、エンジン、シャシー(プロフィア)、内外装を一新している。

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さいたまスーパーアリーナで行なわれた新型車発表会。プロフィア(右)は14年ぶり、レンジャー(左)は16年ぶりのフルモデルチェンジとなる

国産大型トラックの内装はこれまで質素で狭かったが、新型プロフィアでは4本スポークハンドルの採用や、プロシフトのシフトレバーの形状と位置を変更(ダイヤル式になりインパネ側に移動された)してエンジントンネルの上をフラットにするなど、高級感と広さを向上させている。いっぽうレンジャーはプロフィアとの共通化が進められ、ハイルーフ収納や高機能シート(オプション設定)により中型トラックとしてはこれまでにない高級な仕上がりになっている。

発売日は、新型プロフィアが5月22日、新型レンジャーは発表当日の4月5日からだ。

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ダイヤル式シフトセレクターの採用で新型プロフィアのキャビンは広々

冒頭の社長挨拶で市橋社長は「国産トラック第1号車の生産から100年という節目の年に、新型車を発表できることは嬉しい。次の100年に向けて日野プロフィア、日野レンジャーを自信を持って送り出したい」と述べ、さらに「輸送はライフラインであり、それを途切れさせないようにトラックを供給することは私たちの使命だ(要約)」と、トラックづくりへの意気込みを語った。

その後、新型プロフィアと新型レンジャーのチーフエンジニアによる車両解説が行なわれたが、2車とも斬新な装備が目白押しだ。主要な点を以下にまとめた。

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左から、新型レンジャーのチーフエンジニアの佐藤氏、鈴木副社長、市橋社長、新型プロフィアのチーフエンジニアの渡邉氏

新型プロフィアと新型レンジャーの特徴

■エンジン・安全性

・プロフィアは主力の380馬力エンジンを9ℓにダウンサイジング(従来は13ℓ)。ターボの立ち上がり特性のチューニングと2段過給ターボで13ℓ並の力感を実現しているという

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主力の380馬力エンジンを9ℓにダウンサイジング

・レンジャーは新開発の5.1ℓエンジンを採用。低馬力仕様では尿素フリーを実現した

・プロフィアは大型トラックで初めてとなる平成27年度燃費基準+10%達成車を設定。レンジャーも+5%達成車型の設定を拡大した

・プロフィアはエンジンの軽量化や新設計の軽量ウイングボディの採用などで400kgの軽量化を実現。エンジンの搭載位置、キャブバック形状の見直しなどで荷台容積と積載量も向上した

・プロフィアに可変配光型LEDヘッドランプをオプション設定。常時ハイビームで、先行車や対向車の部分のみを遮光する

・プリクラッシュセーフティシステム(PCS、衝突被害軽減ブレーキシステム)は歩行者も検知可能に(国内大中型トラック初、レンジャーにも標準装備)

・車両と日野を通信システムでつなぐICTサービスを採用(プロフィア、レンジャー全車)

■インテリア・操作系

・インパネが落ち着いた高級感のあるブラウン系に

・プロフシフトのシフトレバーがなくなり、ダイヤル式に(MT車も設定あり)

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AMT搭載車はダイヤル式シフトセレクター(写真中央)の採用でシフトレバーがなくなった。AMTでシフト操作を行なうためのパドルシフト(日野はシーケンシャルレバーと呼称)はハンドルコラム左側(写真右上)に備わる。なお写真は新型プロフィア

・クラッチペダルは残された(レンジャーは2ペダルも用意)

・パドルシフト(シーケンシャルレバー)が採用された

・オートクルーズのスイッチはハンドル上の右側に

・インパネ中央に7インチのマルチインフォメーションディスプレイが

・メーターとスイッチ類が大型化され、夜間照明付きに

・シートが新設計に(4タイプを用意)

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シートは4タイプ。手前は従来型だ

・ハンドル位置が10cm後方に

・ハンドル位置変更に併せてペダル位置も見直された

・シートの高さ、スライド量が変更された(小柄な人にも大柄な人にも合うように)

・プロフィアのフロントリッドが全面開くように。窓を拭く際のステップも大型化され、位置が高くなった

・ハイルーフ車にオーバーヘッド収納が(レンジャーも!)

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スカニア・トップラインのようなハイルーフ収納がレンジャーにも!

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