海コン会社の現状
今、東京港には地方ナンバーの海コントレーラーがひしめき合っていて、仕事の奪い合いで足の引っ張り合いになっています。
この業界には、港湾荷役会社の陸運部門会社の傭車としてヘッド1台から入れるので、お手軽に海コン輸送に従事できてしまうことが状況の悪化を招いています。傭車でノウハウを得た会社、または個人が台数を増やし、傭車に入っている会社をスルーして海貨業者[乙仲]に直接コンタクトを取り、コンテナを牽く時にダンピング交渉をして運賃を下げてしまいます。港近くの老舗海コン会社にもその余波が来て、売り上げと社員の給料に暗い影を落とす結果となります。
そもそも各県トラック協会内にある海上コンテナ部会に入会すれば、誰(会社)でも海上コンテナ輸送が出来てしまうシステムに疑問を感じます。
私は元々横浜の港湾荷役会社に勤めていたのですが、転職して海上コンテナ輸送の運転手になりました。海上コンテナそのものは港湾地区の保税倉庫で荷役をし、かつては内陸への輸送はトラックやトレーラーでのジョイント輸送がメインでしたが、次第に荷物の速達性や海陸一貫輸送が主体になり、港から内陸への海コンの長距離輸送が増え、この結果、人員不足から傭車を取るようになりました。それが今の「共食い」の状況を招いているわけです。。
別に内陸の会社を責めているのではないのですが、あまりに増えすぎて、中には運賃と呼べないような金額で走らさせている会社もあります。運転手が休日も夜中も休みなく走らされても、給料が手取りで25万円に届かないことがザラにあります。こういう現状をどうすればよいのか考えてしまいます。
以前勤めていた会社では、運転手をやりながら配車、営業、受注を全て行なっていましたが、海コン運転手全員の売り上げを考え、またコンテナヤードの状況や季節毎の仕事の量を調整していると、やはり1人(1台)5万5000円~はないと人件費と経費が出ないと痛感させられました。
もうここ何年も月の売り上げが100万円に達したことがないので、今の会社も厳しいと感じます。それでも手取りは下げないようにしている会社に感謝しています。
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