タイユーのUS OTR百景 No.15

タイユーのUS OTR百景 No.15
大陸横断5000キロ 第7日目&第8日目「フィラデルフィアと歴史と…」
昨夜もペンシルバニア州カールアイルにある会社のターミナルで一夜を過ごし、午後から4時間ほどの走りで、目的地のニュージャージー州クランベリーの届け先に到着です。ただ、指定配達時間が明日の夜10時ですから、早い時間に受け取ってもらえなければ夜まで暇な一日となるかもしれませんが……。
今回は、ロッキーが雪越えだったのですが、こちらのアパラチアン山脈越えはラッキーで、DCやNYの記録的な大雪の後でした。道路脇は雪でしたが、青空でそれほど寒くもなく、東ですからフリーウェイが混んでいましたが、渋滞もなく楽な運転でした。
アパラチアン山脈は、シェラネバダやロッキー山脈と違い、それほど標高の高いところがありません。ちなみに最高穂がノースキャロライナ州のマウント・ミッチェルで海抜2037メートル。全体の平均海抜は900メートルほどです。でも、小さな波のような尾根が数百キロも続きますから、荷物が重いと上ったり下りたりのために一日中シフトをしていなきゃいけないこともあります。
I-76でカールアイルからさらに東に向かうと、間もなくゲティーズバーグ(Gettysburg)の降り口に差し掛かります。ゲティーズバーグは南北戦争の後期最大の戦死者を出し、そして北軍に勝利を導く大きな足がかりとなった戦いです。1863年7月1~3日の3日間で、戦死者4708人、負傷者1万2693人、不明者5830人を出しています。1863年11月19日、この勝利の記念式典でリンカーンはわずか2分ほどのスピーチを行なうのですが、このスピーチの中の一節が自由民主主義を表現する歴史的名文として世界中の人たちに知られるようになるのです。
and that government of the people, by the people, for the people, shall not perish from the earth.
そして、人民の人民による人民のための政治は、この地球上から消えるものではない
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ゲティーズバーグ降り口のサイン
 
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ワシントンDCのスミソニアン歴史博物館内
 
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ワシントン広場リンカーン記念堂内リンカーン像
 
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リンカーン記念堂内リンカーン像の壁に刻まれたゲティーズバーグの演説文
 
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イリノイ州スプリングフィールドのリンカーン大統領図書館ロビーで、訪問者を歓迎するリンカーン大統領家族
 
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豪雪後のペンシルバニア
 
OTR=Over The Road アメリカを走る長距離トラッカー
If It Is To Be, It I
s Up To Me 明日の喜びは自らの手で
アメリカン・トラック野郎 タイユーは走る
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