哀しき雪の思い出
死にそうになった話ではないが、雪に関して悲惨な話がある。
めちゃくちゃな配車をすることでは右に出る者がないといわれた川崎にある建材倉庫から、またまためちゃくちゃな仕事の依頼があった。大雪注意報が出ているにもかかわらず、その大雪注意報が出ている真っ只中に2カ所の荷物を積み合わせ。1カ所は長野市内に午前9時必着、それを降ろしたら群馬県沼田市から関越自動車道に向かって山道を上ったところにある現場に向かうというスペシャルコースである。
例によってМ運輸で行く運転手はいないので、僕のところにお鉢が回ってきた。普段なら「まあしょうがないか」ですむが、冬期にこれはいくらなんでも無謀である。長野市まではもう1台一緒に行くトラックがあった(そのトラックはそれで仕事はオシマイ)ので、そのトラックと一緒に出発することにした(これが間違いの始まりだったのだが、それについてはまた後日)。![]()
午前2時に東京を出発したのだが、間もなく、大雪のため国道17号線が三国峠で通行止めになっていることがわかった。まだ関越自動車道が全線開通する前のことである。どうしても新潟方面に向かわなくてはならないクルマは、碓氷峠を越えて軽井沢、長野市経由という国道18号線を使い新潟に向かうはずである。長野までの道は大混雑するに違いない。しかし下手に脇道など使えば、雪で通行止めになっている可能性が十分ある。とにかく18号線を進むしかない。その向こうに「事件」は待っていたのだった。(山高一浩)