ガミさんの草津温泉血風録その1
「フルロード」に連載中の「ビンボー運ちゃん回顧録」で、昔の運転手仲間のタチワル仮面こと「ガミさん」のエピソードを紹介したら、ちょっと反響があったので(読者の皆様、あんな駄文にコメントをいただき、本当に、本当にありがとうございます。涙)、あの中では紹介できなかったガミさんのエピソードをちょっと紹介させていただきます。まずは「草津温泉血風録」です。では、始まり始まり!(レトロな紙芝居調)
ある年の正月明けの初荷に、珍しくガミさんがさえない顔で出勤してきました。まあ、読者の皆様はうすうす感じているかもしれませんが、基本的に「お祭り男」なので正月とかはいつもハイテンションで、初荷の時はエラソ?に訓示なんかたれちゃうタイプなんですが、なんだか様子が変です。こりゃ、年末年始になんかあったな…。(ニュースでなんかやってたっけ?)
よくよく観察してみると、何となく左手を隠すような仕草をしております。運転手のみんなも気が付いているのですが、タコ社長(M運輸のチョ?いい加減な社長)がいるので気付いているのに気付かぬフリです。なぜなら、このタコ社長、社員の弱みにはトコトンつけ込むという「とっても良い性格」の持ち主だからです。(このことは追々わかると思いますが…。汗)
モザイクかけていますが、最近のM運輸です
で、新年の初顔合わせが終わった後、運転手だけになったのを見計らって、恐る恐るガミさんに聞いてみました。
「あのぉ?、左手どうかしました?」。
すると、すると…。ガミさんは先ほどまでのさえない顔から一転!「聞きたい? 聞きたい? どぉ?しても聞きたい?」。こういう時は放っておいても勝手に話し出すのですが、「聞きたいです!」と積極的に言い出さないと途端に機嫌が悪くなるので、運転手仲間は間髪を入れずに「ぜひ!お願します!」と答えるのが正しい対応です。この辺の呼吸はまあ、見事なもんですわ!(感心!)
「実はさあ、年越しに両親と一緒に草津温泉に行ったんだけどなあ‥」。ガミさんはおもむろに話し始めました。 (つづく) <山高一浩>