日本トレクスがドイツのトレーラメーカーとコラボ! 林業展に登場した「プッシュオフセミトレーラ」に迫る!

日本トレクスがドイツのトレーラメーカーとコラボ! 林業展に登場した「プッシュオフセミトレーラ」に迫る!

 日本トレクスがドイツのトレーラメーカーとコラボレーション! 10月5日、6日に仙台塩釜港で開催された「みやぎ2025森林・林業・環境機械展示実演会(通称・林業展、6日は中止)」で公開された実車をレポートしたぞ!

文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部

ドイツのトレーラメーカーとコラボレーションした特殊トレーラとは?

プッシュオフセミトレーラ。日本トレクス製のトレーラシャシーにフリーゲル社製のボディを搭載する。容積は60立方メートル、最大積載量は22800kg
プッシュオフセミトレーラ。日本トレクス製のトレーラシャシーにフリーゲル社製のボディを搭載する。容積は60立方メートル、最大積載量は22800kg

 日本トレクスが林業展に出品したのは「プッシュオフセミトレーラ(参考出品)」と「原木積載用フルトレーラ」の2台。なお同社が林業展に出品するのは初。展示ブースは林業用機械の販売等を行なうマルマテクニカと合同であった。

 プッシュオフセミトレーラはドイツの特殊トレーラメーカー・フリーゲル社とのコラボレーションで製造されたもの。前壁をスライドさせて積み荷を後方から押し出すユニークな装置を搭載するのが特徴である。

 木材チップや飼料の輸送で使われるダンプ/ダンプトレーラは、ダンプアップ時の横転リスクが少なからずある。一方、プッシュオフセミトレーラは荷台をダンプアップせずに排出できるので安全性が高い。

 排出スピードも速く、同じく木材チップ輸送でよく使われるウォーキングフロアが約10分かかるところ、プッシュオフセミトレーラは約2分で荷降ろしが可能。しかも排出後に積み荷が荷台内に残りにくいという。

 今回出品されたのは大分で林業を営むユーザーが導入したクルマで、荷台内寸は内法長11570mm×内法幅2300mm×内法高2300mm。容積は60立方メートルで、最大積載量は22800kgとなっている。

 なお、以前本誌で紹介したプッシュオフセミトレーラはトレーラシャシー/ボディともにフリーゲル社製だったが、今回のクルマは日本トレクス製のトレーラシャシーを用いている点に注目。

 これは万一のトラブル発生時を考慮したもので、すべてフリーゲル社製だと部品の入手に時間がかかるが、日本トレクス製ならその心配が少ない。国内で広く普及しているシャシーなので、整備もしやすいというメリットがある。

 肝心の販売予定は「未定」だが、林業展で集めた意見を反映してブラッシュアップを図り、販売を目指したい考え。正式販売の際には荷台の長さや幅が異なる仕様などもラインナップする予定というから、今後の展開に注目である。

低床フレームを採用する原木積載用フルトレーラ

原木積載用フルトレーラ。低床仕様のトレーラシャシーにアルカー社製ステッキを搭載。登録前のため積載量は未定
原木積載用フルトレーラ。低床仕様のトレーラシャシーにアルカー社製ステッキを搭載。登録前のため積載量は未定

 もう1台の原木積載用フルトレーラは伐採された木材を運搬するためのクルマ。フルトレーラは単体で走行できないため、フルトラクタと連結して運用する。

 出品車両はドローバー式の3軸車で、トレーラ単体の車両サイズは全長9150mm×全幅2490mm。低床フレームを採用しており、床面地上高は高床部1350mm、低床部1080mmとなっている。

 スタッフによると、東北のユーザーに導入されるクルマとのことで、原木を固定するステッキはユーザーの指定でフィンランドのアルカー社製を採用。本数は高床部3本、低床部5本だ。

 ドローバーはスウェーデンのVGB社製。フルトラクタにも同社製のベルマウスが備わる。また、ターンテーブルには日本トレクス製のAJK(アンチジャックナイフ装置)を装備。安全性も高められている。

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