日野に最大のピンチ到来!! 電気系統トラブルで2時間ストップ【ダカールラリー2022】

日野チームのメンバーのコメント

菅原照仁
 エンジンが止まってにっちもさっちも行かず、他のトラックに助けてもらいながらなんとか帰ってきました。他にもエンジンの熱の問題などいろいろあるのですが、まずはしっかり直して明日のステージを気持ちよく走りたいです。

染宮弘和
 ナビゲーション的にはワダチがしっかりついていて、それほどのむずかしさはありませんでした。排気温度センサーが抜けていて漏れた排気がフロアパネルにあたり、シートの座面が熱くて大変でした。

望月裕司
 新しい機構を初めて搭載したのでトラブルはある程度覚悟していましたが、今日は想定を越えました。原因は幾つか考えられますが、断定できないのでモヤモヤした気持ち。自分だけではありませんが、フラストレーションの溜まる一日でした。

ビバークに到着した染宮弘和と望月裕司だが、落胆の色は隠せない
ビバークに到着した染宮弘和と望月裕司だが、落胆の色は隠せない

【従軍記者・多賀まりおの「ダカール2022」短信】
砂丘ばかりではない、コースのさまざまな路面状況

 ダカールラリーというと砂丘のイメージを抱くと思いますが、当然ながらそればかりではありません。実態としては景観の美しい砂丘を渡り歩くようにコースを設定する傾向があり、ツナギの区間にはさまざまな路面が登場します。

 砂丘に次いで比較的多いのが砂地の路面、つまりは平らな砂丘で、砂の柔らかさは場所によってさまざま。

 サウジアラビアの北部やモーリタニアなど、雨の降る地域では砂の表面が締まっていて赤色を帯び、草が点々と生えていることが多いです。

 いっぽう、雨が少ない(降らない)地域の砂は乾燥して白くサラサラ。パリ~ダカの象徴だった北アフリカ・ニジェールからマリ共和国に広がるサハラ砂漠のほか、アルゼンチン中部のフィアンバラなどがダカールでは有名です。

ダカールといえば砂丘のイメージだが、実際はさまざまな路面が登場する
ダカールといえば砂丘のイメージだが、実際はさまざまな路面が登場する

 砂地にワダチがあるだけの道(?)でも現地の人々にとっては物流道路だったりしますが、そんな道でも油断すればスタックすることもあります。

 いっぽう、堅い土の、俗に土漠と呼ばれる路面もよく出てきます。広い台地に多くの平行するワダチがついているところや山間を行くピスト(未舗装路)など、こちらもいろいろですが、路面は荒れていて段差のある、ガタガタ道が多いです。

 このほか枯れ川の底(ワジ)にはパウダー状の土が堆積したフェシフェシがあります。これは砂以上の細粒で柔らかく、深く積もっているところでは容易にスタック。巻き上げる埃も大量でしばしば視界を遮ります。さらには岩場や崖の下りまで多彩に変化するのがダカールの路面の特徴です。

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