「ダカールラリー2022」スタート! 日野チームスガワラ、最初のショートステージを手堅くクリア! 

 

「ダカールラリー2022」スタート! 日野チームスガワラ、最初のショートステージを手堅くクリア! 
ハイルのスタートポディアムの上で手を振る日野チームスガワラ

ダカールラリーの2022年大会がいよいよスタート。1日、サウジアラビアのジェッダ近郊で最初の競技区間となる19.51㎞のステージ1Aが行なわれ、2輪車144台、クアド(4輪バイク)20台、4輪車89台、小型バギー(T3)48台、改造範囲の広い小型バギー(T4)47台、オープンクラス5台、トラック56台の合計409台が出走した。

 毎年ダカールラリーを取材している従軍記者・多賀まりお氏の現地レポートを交え、「ダカールラリー2022」のカミオンクラス、日野チームスガワラの戦いぶりをお送りしよう。

文/フルロード編集部・日野自動車・多賀まりお 写真/日野自動車


初のハイブリッド仕様・HINO600で参戦!

 今大会のトラック部門にハイブリッド仕様の「HINO600シリーズ」を初投入する日野チームスガワラは、ハイブリッドシステムの確認をしながら順調に走行し、同部門の総合22位でゴールした。その後595.71㎞の移動区間でスタート地のハイルに到着したチームはビバークに隣接した会場でセレモニアルスタートに臨み、ラリーの本番スタートに改めて気持ちを引き締めた。

ポディアムからビバークへ向かう日野600シリーズ
ジェッダ市内のサービスパークで点検を受ける日野600シリーズ 

 南米から中東のサウジアラビアに舞台を移して3回目の開催となる今大会は北部の都市ハイルをスタート地に定めているが、実際には車検などの準備手続きを紅海沿岸のジェッダで行なったあと、1日にステージ1Aを消化しつつハイルへ移動。2日にハイルを基点とするループコースで333㎞のステージ1Bが行なわれ、本格的な競技スタートを迎える。

コースには早くも砂丘が登場

 この日のSSはジェッダから225㎞北上した海岸近くの丘陵に設定された。多くが砂地のピスト(未舗装路)だが大きな砂丘も登場。コース長は短いものの今大会の難易度の高さを窺わせた。

 ハイブリッド車両で初のダカールを戦う日野チームは12月8~11日にかけてハイル近郊の砂漠地帯で開催された「ハイルラリー」にテスト参戦するなど、現地で入念な最終調整を実施。細かい不具合への対処とともに、競技中にハイブリッドシステムの出力を効果的に引き出すための使い方を検討し、セッティングの煮詰めを行なってきた。

 ダカールでの最初の競技区間となったこの日のSSでは切り立った砂丘が連続するなど、ハイブリッドの回生~アシスト効果を強く得られる路面ではなかったが、ノートラブルでゴール。今回で3年連続となるチーム代表兼ドライバーの菅原照仁、ナビゲーターの染宮弘和、メカニックの望月裕司(日野自動車)のコンビネーションも良好で順調な滑り出しとなった。

ポディアムで手を振る菅原照仁、染宮弘和、望月裕司組

 2日のループコースは砂丘越えは少ないものの、柔らかい砂地の路面が続く。序盤から厳しいステージが予想されている。

日野チームのメンバーのコメント

●菅原照仁
 ハイブリッドになって初めてのダカールに臨み、新しい時代を感じながらスタートしました。主催者のトラブルなのか、ペースの速い車両のスタートが遅れたため何度かコース上で避けて先行させる場面があり、多少のタイムロスになったと思います。ともあれ初日としてはまずまずの内容でした。

●望月裕司
 短いSSで新型車両のポテンシャルを出し切るには至りませんでしたが、実戦でハイブリッドのアシスト効果を感じることが出来ました。まだまだ手探りの部分もありますが、しっかり熟成して行きたいと思います。

●染宮弘和
 12月上旬にハイルラリーに出場したあと、そのまま当地で調整を続けてきましたので、体調は万全です。今回もロスなく走れるようミスのないナビゲーションを続けたい。照仁さん望月さんとのコンビも3年目でコンビネーションも良好です。

声援に応える菅原照仁

【従軍記者・多賀まりおの「ダカール2022」短信】
最近のダカールは、なぜサウジアラビア単独開催なのか?

 ダカールの2022年大会の舞台はサウジアラビア。20年以来3年連続の開催地となります。1979年の12月にスタートしたパリ~ダカール・ラリー(当時)の第1回大会は、その名の通りパリからダカールまで競争しようという冒険色の濃いモータースポーツイベントでした。

 しかし回を重ねて人気が高まるにつれて安全面への配慮から極端に難易度の高いコース設定は影を潜め、相対的に純粋な競技性が重視されるようになりました。また、90年代の後半になると競技の舞台となる北アフリカ諸国で治安や政情が悪化。ラリーのルート確保は徐々にむずかしくなってきたのです。

 そんな中、2008年大会(リスボン~ダカール)はアル・カイダのテロ予告によってスタート直前で中止に……。これをきっかけとしてダカールはチリとアルゼンチンからの招聘、つまりはスポンサードを得て09年から南米で開催されることになりました。

 現在は20年から5年間と言われるサウジとの契約に基づいて同国内での開催が続いているところです。アフリカ大陸の東側に隣接するアラビア半島の大半を占めるサウジアラビアは、北アフリカに似た砂漠がふんだんにあり、治安も安定していて現在の参加者には概ね好評のようです。

 パリにもダカールにも行かない「パリ・ダカ」は目的の地を象徴する「ダカール」に大会名を変更。昔を知る人は今や冒険ラリーの面影はないと揶揄しますが、個人的にはダカールの参加者それぞれの目標に対する挑戦は、冒険なのだと思います。

 なお、現在のダカールの主催者は創始者ティエリー・サビーヌのTSOから93年に権利を買い取ったアモリー・スポール・オルガニザシオン。ASOと略される同社はツール・ド・フランスも開催するフランスの大手スポーツイベント会社です。

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