スタート地リマで車検を実施 2台の日野レンジャーは無事にパス
体調も良くスタートに向けて万全の体制を整えた菅原義正
ダカールラリー2018のスタート地、ペルーの首都リマで1月3日、主催者による最初の公式日程である車両検査が始まった。ペルーがラリーの開催国に加わるのは5年前の13年大会以来。リマはその際もスタート地となり、ラリー序盤から同国太平洋岸の砂漠地帯を舞台に厳しい戦いが繰り広げられた。今回スタート前に車両や人員のチェックを行なう会場は、市郊外の空軍基地「ラス・パルマス」。施設内の建物で書類審査、格納庫で車両検査が行なわれた。真夏を迎えている1月のリマは、日差しはやや強いものの風が涼しく過ごしやすい。初日から多くのチームや関係者が参集した会場は早くもラリーの熱気に包まれた。
2台の日野レンジャー/HINO500シリーズでトラック部門に参戦する日野チームスガワラは、12月上旬に先発のスタッフがリマに到着。日本から送った車両を受け取ったあと、市内にあるペルートヨタの拠点に場所を借用して整備や最終調整を行なってきた。この日の検査では車両重量やサスペンションストロークなどを計測し、規定内に納まっているかをチェック。続いて各部に封印が施された。車両には全く問題はなく、指定時間よりも早めに会場入りしたこともあり、5時間ほどで無事終了。その後車両は10数キロ離れたスタート会場に隣接したパルクフェルメ(車両保管場)に収められ、いよいよ6日のスタートを待つばかりとなった。
菅原義正/13日にこちらに来て高地でトレーニングするなど体を慣らしてきたので、今は時差ボケもなく元気です。今回は序盤のペルーで砂丘をふんだんに走れそう。スタートが待ち遠しい気持ちです。
羽村勝美/自分にとって3年ぶりのダカールですが、ここまで順調に来ています。ずっとナビを務めてきた菅原(義正)さんとのコンビ復活なので、しっかり走り切れるよう頑張ります。
菅原照仁/日野レンジャーのポテンシャルは、トップ勢とそれほど大きな差はないと考えています。いかにミスを少なくゴール出来るかで結果がついてくるでしょう。最初の砂漠だけでなく、後半戦も長いのでしっかりマネジメントして走ることが大事だと思います。
高橋貢/今回初めて2号車で(菅原)照仁さんのナビを担当します。夕べは色々考えて緊張していましたが、ここにきたら落ち着きました。これまで通りしっかりやるだけです。
鈴木誠一/12月の13日からこちらに来て、日本から送った車両の通関に立ち合ったり準備をしてきました。整備作業もことのほか順調に進み、本番に向けて休息もとれたのでばっちりです。
岡部陽一(日野自動車)/車両生技部に所属している自分は、メカニックのサブリーダーを務めます。販社のメカニックさんたちをまとめる役割ですが、技量と同時に人間性が良い人ばかりで助かっています。実戦でも良いチームワークを発揮出来ると思います。
高野雄生(群馬日野自動車)/ダカールの前にシルクウェイラリーとモンゴルラリーに帯同することが出来たので、本番に向けた予習が出来ました。販社から派遣されたメカニックは4人いますが、自分は遊軍として2台のレンジャーの両方を見る役目です。
木下大樹(横浜日野自動車)/自分も高野さんと同じ遊軍担当です。車検会場に来たら、いよいよ始まるんだなと気持ちが昂ってきました。頑張ります。
山内愛一朗(富山日野自動車)/担当は1号車です。菅原(義正)さんのリクエストは細かいこともありますが、気持ち良く走ってもらえるようきっちり応えたいと思います。
澁谷亮太(神戸日野自動車)/2号車を担当することになり、改めて責任感が湧いてきました。しっかり戦ってもらえるよう、準備作業は隅々までやってきたので、整備の完成度は低くないと自負しています。
田中宏治/今回は2台あるアシスタンスカーのうち、先行する方の車両の運転を担当します。チームには初めてダカールを経験する人も多いのですが、準備は順調に進んでいます。
佐藤雅樹(日野自動車)/岡部さんは学校の一年先輩で、今回も色々と教えてもらっています。担当はアシスタンスカーの運転と、ビバークでのメカニックのサポートです。品質保証部の業務を通じて北米での運転経験はありますが、南米は初めてなので安全運転で行くつもりです。
丸田大悟(日野自動車)/自分が担当するのはキャンピングカーの運転です。普段は実験を担当する部署に所属していますが、ダカールラリーには入社したときから参加してみたかったので、とても楽しみにしています。
毛塚麻由美/将来ダカールラリーに出場することを目標に(チーム母体の)日本レーシングマネージメントに入社しました。今回のラリー中は、主にビバーク地でのメカニックさんたちのサポートを務めます。
リマ市内で車検を受ける日野チームスガワラ
重量チェックのため軸重を測られる2号車
チェックを受けて封印される予備のターボチャージャー
サスペンションストロークを計測される1号車
順調な進捗に笑顔の菅原照仁
車検の書類対応に集中する高橋貢と羽村勝美両ナビゲーター
ペルー空軍の基地内で行なわれた車両検査に臨む日野レンジャー
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