もう12月も半ば過ぎだというのに、「フルロード」第3号の取材はまだまだ続いていて、今日はタンクローリのお話を聞くべく川崎の上野輸送に行ってきた。ガソリンや軽油、灯油などを運ぶ白油ローリをはじめ約1400両の車両を有する上野輸送は、海上輸送も手掛ける、石油製品の海陸輸送のスペシャリストだ。
タンクローリといえば、首都高の炎上事故を思い起こす人もいると思うが、何しろ安全運転の励行が第一義的に求められるトラックでもある。この安全輸送の分野でも上野輸送は群を抜いた存在で、その証拠に、ヤードには両サイドにアウトリガーを取り付けた横転限界体験用のタンクトレーラが置かれている。聞けば、ドライバーに横転の限界を身をもって体験してもらおうと製作した車両だという。さらに、この車両の後部は素通しになっており、車両の挙動によりタンクの中の石油(テストの際は水を使用)がどういった動きをするか、知ってもらうのだという。
ヤードには、かなりのスペースを使ってガソリンスタンドや石油製品を積み込む製油所や油槽所の講習用の模擬施設も設けられている。ここでドライバーは、狭いガソリンスタンド内での車両の動かし方や安全確実な積み込み・積み降ろしの手順をしっかり身につけるのだという。すごい!
というわけで、タンクローリの知られざる世界を多角的に探る「働くクルマの大図鑑 タンクローリ篇」は、「フルロード」第3号で存分にお楽しみください。 (キャップ)