いすゞの小型トラック「エルフ」が初の一部改良! 副変速機付パートタイム4WD車も復活!!

久しぶりに復活! 副変速機付の直結パートタイム4WD車

 エルフ4WD車型は、今年7月に7代目へフルモデルチェンジ(先行して25年モデルの内容を導入)したばかりだが、9月30日には、未舗装路や泥濘地など不整地路での走破性を重視した、ワイドキャブ高床4WD車型(2WG-NPS88M)の追加を発表している。

 ワイドキャブ高床4WDは、前後ともリジッドアクスルの高床シャシーに、副変速機付の直結パートタイム4WD機構を組み合わせた車型となる。シャシー最低地上高は約320mmで、同じワイドキャブのフルフラットロー4WD車型(ビスカス付センターデフ式フルタイム4WD機構を搭載)に対して、プラス140mmものロードクリアランスを確保する点が特徴だ。

 車型展開は、最大積載量3トンのロングホイールベースのみで、175PSの4JZ1-TCHエンジンを搭載し、6速MTまたは9速ISIMの選択が可能。車両総重量は7.49トンになるため、準中型以上の運転免許が必要である。

 国内向けエルフの4WD車型は、かつては副変速機付直結4WD機構を用いていたが、5代目途中の1995年、標準キャブにトルクスプリット式パートタイム4WD機構と低床2WDなみの荷役性を備えた「低型NKS」が初めて追加された。2002年には、ワイドキャブにもフルタイム4WD機構(副変速機レスのセンターデフ式)で低床化を両立した「低型NPS」が追加される。副変速機付直結4WD高床車は「高型NKS」「高型NPS」と称して引き続き設定されたものの、主力は日常四駆として扱いやすい「低型」へ移り、いつしかフェードアウトしていった。今回の設定は、久しぶり(たぶん約20年ぶり)の『高型NPS』復活といえる。

 国内小型トラック市場のライバルも現在、低床4WDに集約しているため、かなりのニッチ市場とはいえ、エルフ高床4WDは既存の高床直結4WDの代替ニーズに応えるものとなりそうだ。

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