ボルボ・トラックスは2025年2月19日のプレスリリースで、2024年の欧州大型トラック市場でトップシェアとなったことを発表した。有力な商用車メーカーが多い同市場で、ボルボがトップに立つのは史上初めてだという。
また、翌日のプレスリリースではバッテリーEV(BEV)トラックの市場シェアが欧州で51%、北米で40%だったとしており、新型車の投入に加えて商用車の電動化もボルボのシェア拡大を後押ししているようだ。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/AB Volvo
ボルボが欧州でトップシェア
2024年、ボルボ・トラックスは史上初めて欧州の大型トラック(車両総重量16トン以上)市場でマーケットリーダーとなった。市場シェアは17.9%で、域内の登録台数は5万6331台だった。
ボルボのトラックが最も登録された市場は、イギリス、フランス、ドイツ、ポーランド、スペインだった。
同社社長のロジャー・アルム氏は次のようにコメントしている。
「私たちが欧州のマーケットリーダーとなったことを非常に誇りに思っています。これは、お客様が弊社のトラックの燃費効率と安全性、稼働率の高さを高く評価していることを表しており、私たちが魅力的な商品を提供していることの証拠です。
2024年に新たに導入した『FHエアロ』は、まさに傑出したトラックです。電気、ガス、ディーゼルの各パワートレーンを用意しており、瞬く間に市場での人気を獲得しました。
運送会社がボルボのトラックを選択する理由は、それが成長とCO2削減に貢献する商品だからです。この成果を達成したことに対して、私たちを信頼してくださったお客様、ディーラー、サプライヤー、ボルボグループの同僚たちに心から感謝いたします」。
25カ国でシェア拡大 バッテリーEVでも市場をリード
グローバルにはボルボは25カ国でシェアを拡大した。ブラジルでは大型トラックで23.7%のシェアを獲得し、3年連続でトップシェアだった。ボルボFHは同国のトラックブランドの中でも最も売れたモデルだ。オーストラリアでは18.2%、北米(米国とカナダ)は10.5%だった。
「グローバルに商品ポートフォリオの刷新を進めたことで、2024年はこれまで以上に強力な立場を確立しました。大幅なシェア拡大を目指している北米では、今後展開する新モデルのベースとなる、全く新しいプラットフォームを発表しました。
このプラットフォームを採用して最初に登場したのは、北米市場の長距離輸送用大型トラック『VNL』で、従来比で10%の燃費向上を果たしました」。
(同氏)
いっぽう、バッテリーEVトラックに関しては、欧州で51%、北米で40%のシェアを獲得したといい、2019年から電動モデルを量産しているボルボは、トラックの電動化ではグローバルリーダーとなっている。
ボルボはトラックの脱炭素においては、電動化に加えてバイオディーゼル、再生可能ディーゼル(RD)、バイオガスなどのオファーも行なっている。ボルボのトラックは100%バイオディーゼルのB100燃料や、ドロップイン燃料のRDとなるHVO(水素化植物油)にも対応している。
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