UDの大型トラック「クオン」7速マニュアル車が2025年春からいすゞ製に! どのようなクルマになるのか?

即納タイプ完成車「パーフェクトクオン」をダンプに設定

クオンCWをベースとする即納型ダンプ完成車「パーフェクトクオン・ダンプ」。新明和工業または極東開発工業が生産するUD仕様のダンプボディを架装しており、現行型と同一の最大積載量9.3トン(新明和)または9.4トン(極東)を確保する
クオンCWをベースとする即納型ダンプ完成車「パーフェクトクオン・ダンプ」。新明和工業または極東開発工業が生産するUD仕様のダンプボディを架装しており、現行型と同一の最大積載量9.3トン(新明和)または9.4トン(極東)を確保する

 上モノ(架装ボディ)付モデルを見込み生産で在庫する、いわゆる即納タイプの完成車「パーフェクトクオン」では、大型マニュアル車の売れ筋用途であるダンプを設定する。
 
 7速M/Tダンプ完成車では、現行型および12速AMT車と同じく、架装メーカーとして新明和工業と極東開発工業の2社を設定する。ベッセルの材質(新明和・国産耐摩耗鋼板、極東・HARDOX)や板厚の設定も同様である。これは、ギガでも設定しているダンプ完成車(架装メーカーも同じ)とは異なっていて、UD独自の仕様となっている。

 パーフェクトクオンの売れ筋にはカーゴ系のウイング車もあるが、7速M/T車でのラインナップを見送っているのは、カーゴ系でのAMT比率が高くなっているためとみられる。

 近年トラックメーカーでは、大型トラックにおける運転疲労軽減、燃費改善のための多段ギヤ化、先進運転支援システム(ADAS)の機能充実などを目的に、2ペダルでも運転可能な12速AMT(電子制御機械式自動変速機)への移行を進めている。特にUDのESCOT-VI(エスコット-6)は、市場評価の高い12速AMTとして知られており、クオンのAMT比率も高い。

 そのいっぽうで、信頼性の高いマニュアル車に対するニーズも依然として大きいわけで、今回のクオン7速M/T車は、いすゞ・UDトラックスが相互にリソースを活用しあい、ラインナップ維持と効率化を両立したものといえる。

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