合成メタンは自動車の代替燃料になりうる
清掃工場への導入モデルの検討では、ごみ処理量300トン/日(150トン/日×2炉)のごみ焼却施設を想定し、排出されるCO2を回収してメタネーション反応を行なうことを条件として検討。
メタン生産量はCO2回収法や水素の供給量によって異なるが、最大で約4100万N(ノルマル)m3/年の合成メタン(天然ガス自動車の走行距離にすると、約1億4500万km/年)の生産が可能となるなどの結果を得たという。
この結果、清掃工場にメタネーション設備を導入して得られる合成メタンが天然ガス自動車の代替燃料となりうることの確認や、導入モデルの検討などを行なうことができた、としている。
ちなみに日立造船は、1965(昭和40)年に日本で初めて発電設備付きごみ焼却施設(清掃工場)を大阪市に納めており、ごみ焼却発電分野におけるパイオニアである。また、メタネーションの分野においても1990年代から研究開発を行なっており、多くの実証設備を納めている。
同社は、得意とする両技術を融合させ、清掃工場の新たな炭素循環モデルを構築することで、世界的な課題となっている温室効果ガスの削減に積極的に貢献していくとしている。
また、いすゞ自動車は、次世代環境対応技術に関してBEVのみならず全方位で可能性を追求する「マルチパスウェイ」に最も熱心なメーカーとして知られている。
天然ガス自動車に関しても、小型トラックの「エルフCNG」、中型トラックの「フォワードCNG」、大型トラックの「ギガCNG」ならびに「ギガLNG」をラインナップしており、まさに実証試験にはうってつけのメーカーである。
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