新明和工業は2023年9月1日、GVW20トン車級トラックミキサ車の新型を発売した。フレーム構造の最適化と各部の見直しで軽量化を実現するとともに、作業性もアップした新型のディティールに迫る!
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/新明和工業
軽量化で最大積載量90kgアップ!
ミキサー車は、工場で生産された生コンクリートを撹拌(混ぜること)しながら現場に運ぶトラック。荷室であるドラムの内部にはらせん状のブレード(羽根)が備わり、ドラムを回転させながら運ぶことで、生コンが分離(品質低下)することを防ぐことができる。
新型は、従来型の使い勝手を維持しながら最大積載量を増やすことを目指して開発され、ドラムを支持するフレーム構造の最適化と各部の見直しにより、架装物の軽量化を実現。これにより最大積載量は従来型より90kgアップしている。
軽量化が行なわれたのはサブフレーム(根太構造)やドラムを支える構造部などで、全体として部品点数を減らしつつ、要所要所で新規開発部品を採用することで、従来型と同等の強度を維持しつつ、軽量化を実現している。
ドラムのシェルと内側のブレードには従来型と同じ高張力鋼を採用。ブレードは独自の耐摩耗鋼製で、高スランプから低スランプまで、安定した生コン排出を維持する。なお、スランプは生コンの粘性(軟らかさ)を示す用語で、数値が大きいほど軟らかい生コンといえる。
また、新型はドラム後端部の排出ブレードの形状を最適化することで、生コンの排出脈動が従来比約13パーセント減少し、スムーズな排出を実現する。
装備は従来型同様で、高圧水ポンプのほか、ドラム後端部にスクープ内面の洗浄に効果的なシャワーを標準装備。排出小ブレードの形状は生コンが付着しにくいように形状が最適化され、洗浄の作業性が向上しているのもポイントだ。
ラインナップは従来土曜、総容量8.3/最大混合容量4.2リューベ、総容量8.7/最大混合容量4.4リューベ、総容量8.9/最大混合容量4.5リューベの3機種となっている。
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