ダンプや車載車、ごみ収集車も架装可能
ePTOとは、「電動化されたパワー・テイク・オフ(PTO、動力取り出し)装置」のことである。トラックが架装するダンプやごみ収集装置、クレーンなどは、いずれも油圧で作動するが、その油圧は、油圧ポンプによって発生させている。そしてその油圧ポンプは、トラックシャシーに装着したPTOで回してきたのである。
新型eキャンターでは、これをエンジンではなく、高電圧バッテリーの電力を使ったPTO専用のモーターによって回そう……というコンセプトを具体化した。このePTO回転動力コンセプトによって、ディーゼル車と同じ架装物を、eキャンターでも同じように使うことができる。
ディーゼル車では、PTOの作動時にはエンジンの回転数がアップするため、アイドリング時よりも騒音や排ガスも増えてしまうが、EVでは、ePTOを作動させてもシャシーからは音がほとんど出ず、排ガスはゼロなので、静かでクリーンに架装物を動かせるというメリットがある。
また、ディーゼル車ではエンジン直結式ベルト駆動で回していた冷凍車の冷凍ユニット用コンプレッサも、このePTOで回すことが可能だ。こちらはエンジンと違って回転数が変動しないため、安定した冷凍ユニット運転が行なえるのが電動化の恩恵である。
安全装備とつながるクルマ
先進ドライバー支援システム(ADAS)として、衝突被害軽減ブレーキ「アクティブ・ブレーキ・アシスト5」に加えて、左折巻込防止機能と被害軽減ブレーキ機能を組み合わせた「アクティブ・サイドガード・アシスト1.0」を搭載。また、自動ハイビーム機能、交通標識認識機能、電動パーキングブレーキ、バックアイカメラシステムも標準装備となっている。さらにドライバー注意監視システム「アクティブ・アテンション・アシスト」もオプション設定した。
コネクティッド(つながるクルマ)では、運行管理テレマティクス「トラックコネクト」にeキャンター専用機能が新設され、新車購入から10年間無料で利用可能とした。この専用機能には、走行可能距離やバッテリー充電率、バッテリー劣化状態が表示できる。また、電力料金が安い時間帯にタイマー充電が行なえる「充電管理システム」機能もオプションサービスで用意している。
eキャンター導入もお手伝い!
営業活動では、EVトラックという従来にない車両導入をサポートする「FUSO eモビリティソリューションズ」を本格展開する。これは、導入企業でのカーボンニュートラルの取り組みにおいて、eキャンターを含めたCO2排出量削減ソリューションを提供するものだ。
この中には、導入企業のCO2排出量の見える化、削減計画の提案から、EV用充電器の選択・施工、最適なeキャンター運行ルートの提案や、車両と充電設備をセットにしたメンテナンスリースも含まれている。
【画像ギャラリー】新型eキャンター発売開始! その先進的なスタイリングとテクノロジーをチェックしよう!!(16枚)画像ギャラリー
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