一貫性のない規制でトラック業界は迷路の中に?
米国の環境政策はとりわけ大型車分野で一貫性がなく、ダイムラーは北米市場の先行きの不透明さなどを理由に電動化戦略の見直しを発表している。
裁判に関係してインターナショナルがプレスリリースにおいて異例の「声明」を発表しているので、メーカーの視点から見た米国トラック業界の実情として紹介したい。
「インターナショナルのお客様は、弊社が環境規制に準拠し、総保有コストを抑え、信頼できるトラックを提供すると信じています。
しかしながら、今、米国のトラックメーカーは連邦政府と州の規制当局の法廷闘争の真っただ中に置かれており、環境規制は途中で変更されて、コンプライアンス目標が予告なく変更されるという環境の中で事業を行なっています。
連邦政府と州政府が環境規制を巡って綱引きを行なっている状況は、不安定さを生み出しています。複数年に渡る製品戦略を立案し、製造業への投資を行ない、技術革新に向けて自信を持ってコミットすることが不可能になりました。
トラックメーカー各社は、相反する要求に応えることを求められています。その結果、バッテリーEVトラックの普及停滞、不十分で遅れている大型車用の充電インフラ、高騰するエネルギーコスト、販売目標の未達といった問題が顕在化しています。私たちはこうした問題に対処しなければなりません。
政府の規制に一貫性がなければ、私たちは予測不可能な迷路を進むしかなく、全米のお客様に対して、実績に裏打ちされた、費用対効果が高く、規制に準拠したトラックを提供するという目標にリソースを集中させることができません。
裁判が迅速に解決し、低NOxと燃費効率を両立したインターナショナルのS13型統合パワートレーンなど、お客様が頼りにしている信頼性の高いソリューションを引き続き提供できることを求めます」。
【画像ギャラリー】訴訟の影響も? インターナショナルの「LT」トラックと「S13」パワートレーン(6枚)画像ギャラリー
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