高電圧バッテリーとシャシーの所有権分離も検討
このほか、RE-BEVプラットフォームに搭載する高電圧バッテリーも、電池パックを標準規格化するとともに、個々の車両モデルに合わせた専用設計ではなく普遍的なパック構造を採用する。
これは、トラックあるいはバスはもちろん、車格、車型、用途に関わらず共用を可能とし、必要な容量はパック搭載数で対応するという「モジュール構想」を実現するためだ。
さらに、高電圧バッテリーをメーカー所有とする「車電分離」の導入も検討する。ユーザーは電動車本体を所有し、高電圧バッテリーは「使用料」「電気代」「インフラ管理運営費」を使ったぶんだけ従量性で支払う、というアイディアである。
高電圧バッテリーの標準規格化や車電分離コンセプトは、日野が先(10月27日)に打ち出し、その1ヵ月後にいすゞ自動車も交換式バッテリーの運用アイディアとして発表している。異業界を含めたパートナー企業との連携が不可欠というのも、両社ともに口をそろえている部分だが、もしもこの両社でバッテリー規格の統合や、車電分離の環境づくりなどの話が出てきたとしても、決して不自然ではないだろう。
実際、日野は今回のカーボンニュートラル車戦略において、三菱ふそうとの経営統合および統合会社の親会社となるトヨタ、ダイムラーとの協業、さらに国内商用車メーカーによるCASE連携の枠組みであるCJPT(トヨタ、いすゞ、日野、スズキ、ダイハツの合弁)を通じて、「シナジーの実現」も目指していくとしている。今後の動向も引き続き注視していきたい。
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