チョットだけよ~! 最新「フルロード」第18号・キックオフだよ第1報
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コラム
文芸大作!? 通好みの「ビンボー運ちゃん回顧録」
さあさ、始まりましたよ、「フルロード」恒例の「チョットだけよ~!」が……! その第一発目は、「フルロード」一番のご長寿番組(ン? 番組じゃなかったかな?)「ビンボー運ちゃん回顧録」。読者アンケートによると、ぶっちゃけ、常に「本書でつまらないと感じた企画」の上位にランクインする窓際連載ではありますが、ここに来て「面白い!」という声が「つまらない」を上回るようになり、特にトラックドライバーさんや年輩の方に好評をもって迎えられているようで、未だに連載が続いております。ま、読者に惜しまれつつ連載終了となる方がいいかもしれませんがね(笑)。
その「ビンボー運ちゃん回顧録」の今回のテーマは、記憶の底に眠っていた忘れられない「不思議な人たち」。中でもドライバーを惑わす「だるい人」のエピソードは秀逸。「だるい人」は、言ってしまえば「ガソリンスタンドの色っぽいお姉さん」のことで、M運輸のドライバーたちは会社指定のGS(つまり会社払いのGS)で給油せず、お姉さん目当てでこのGSに通って自腹で給油する始末で、とりわけ無類の女好きで知られるてっちゃんなどは、お金がないため毎度5リッターずつ給油してもらうという涙ぐましい努力を続けます。ま、そういったエピソードの詳細は本誌をご覧いただくとして、キャップが括目したのは、普通なら「色っぽい人」と表現するところを「だるい人」と評した作者の筆力であります。作者のビンボー運ちゃんこと山高一浩氏は、まさにビンボーなトラック運転手時代を経た後、さまざまな職を転々としますが、一時はベストカー編集部に籍を置いたこともあり、長らく文筆を生業としていた経歴の持ち主です。「だるい人」という文学的な表現には、その才能の片りんを見ることが出来るんですね。ひょっとして又吉直樹の再来か!? 本人は現在、故郷の水戸でスクールバスの運転手をしておりますが、化けるかも? やっぱり化けないかな~。
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