全国8000人のトラックドライバーに聞きました その3

全国8000人のトラックドライバーに聞きました その3

安全運転に関わる項目はどうだろう? まず、週所定労働時間の遵守についてだが、「守られている」は41.7%で、昨年より2.9ポイントの減少。一方、「守られていない」も29.7%で3.9ポイントの減少である。その分、「わからない」と答えた人の割合が7.2ポイントも増えており、労働条件が不明瞭なまま働いている人が多くいることを窺わせる。

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連続運転時間については、基準内の4時間以内は70.7%。ほぼ昨年と同様だが、依然3割が改善基準告示違反という状態である。地域別では、「5時間以上」の連続運転は四国が33.5%、次いで関東が29.1%となっている。また、保有台数別では、30台以下で29.7%となり、101台以上の19.1%と比べて大きな差があることが分かる。

過積載についてはどうか? 過積載運行に関しては、「指示はない」が78.7%で、昨年より1.2ポイント改善されている。しかし、約2割で指示があり、実際に、多かれ少なかれ過積載運行をしていると答えた人の数も25%に達している。

安全教育の実施状況については、講習や実習が行なわれているのは78.0%で、昨年より2.7%改善されている。このうち「講習も実習もある」と答えたのは37.6%だが、これを保有台数別にみると、30台以下が29.7%、101台以上が58.2%で、ここでも規模が大きい会社ほど安全教育が充実しているのが分かる。

飲酒運転の防止に関しては、アルコールチェッカーの使用が75.6%、定期的な運転記録証明の提出が10.1%、講習会の実施が6.4%で、その他を含めると全体の92.5%が何らかの対策を講じていることが分かる。特にアルコールチェッカーの使用に関しては昨年より5.6ポイント増加しており、導入が進んでいることが窺える。

 

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以上、このほど運輸労連がまとめた「トラック運転者7923人の証言」から、かいつまんでご紹介したが、会社の規模や地域、組合の有無などによって明らかな差が出てきており、トラックドライバーも「格差社会」のまっ只中にいることがあらためて実感される結果となった。 (了)

 

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