アメリカでトラックに乗っているPUNKさんは、自分のトラックを持ち自分の裁量で仕事を取るオーナーオペレーターです。カンパニードライバーと異なり、オーナーオペレーターにはすべて自己責任。さまざまな心配や不安がのしかかります。そんなPUNKさんに最近の心配事を聞いてみました。
文・写真/アメリカントラッカー・PUNKさん
*2025年12月発行トラックマガジン「フルロード」第59号より
やはり一番の心配事は交通事故
今回はトラックドライバーが思う「不安」がテーマですが、一般的にドライバー視点での不安というと、やはり交通事故のリスクではないでしょうか。追突、逆走車、車両火災、横転など、いくら自分が気を付けていても巻き添えになる事故だってあります。
私自身も数年前に飲酒運転の乗用車に後ろから追突されて、トレーラのバンパーが90度内側にめり込んだ経験があります。100%相手の過失だったんですが、飲酒運転だったため相手の保険会社が支払わず、自身の保険でカバーしました。
本当に、いつ何が起こるかわからないです。大型トラックじゃなくて乗用車に乗っていたら、きっとひどい鞭打ちになっていたと思うと怖いです。
アメリカでも多発する外国人ドライバーの問題
最近の社会的な状況からつのる不安といえば、今まさにアメリカで(日本でも?)大きな問題となっている外国人ドライバーによる言語や交通ルールの理解不足による事故です。
つい最近、フロリダ州で不法移民のトラックドライバーがUターン禁止のハイウェイで事故を起こし、アメリカ人の家族が乗った乗用車が突っ込んで亡くなったのを皮切りに、トラックを対象にした検問が各州で厳しくなっています。
ポイントは不法移民だったこと。なぜ英語も理解できない不法滞在者がトラックに乗っているのか、どうやって入って来たのか、いまニュースで大きな話題になっています。
ある州ではすでに1500人もの不正なトラックドライバーとその会社が罰金を課され、免許停止・事業停止になりました。お金を払えばCDL(商用ドライバー免許)を発給する教習所「CDLミル」の存在も指摘され、まだまだ氷山の一角だと言われています。
大勢のトラックドライバーが検問で簡単な英語のテストをされています。私も先月2回ほどPOE(重量を計る検問所)で停められて、今までとは違った長い質疑応答を受けました。内容は書類やビジネス関係などで、英語で意思疎通ができればまったく問題ないです。
しかし口頭の質問が理解できなかったり、書類が読めなかったりすると、その場にいるオフィサーの判断で免許を停止されるみたいです。質問されている間は厳しい口調でしたが、すべて検査が終わった後は優しい声で「時間を長く取らせてしまってごめんなさい。今、一斉に”Clean Out”(不正を片付けるという意味)してるの」と言っていました。
オーナーオペレーターとしての不安要素
トラックオーナーの立場からの不安要素は、なんといっても車両の故障による大きな出費と軽油価格の上昇、保険料の高騰。この3つがダイレクトに事業にのしかかってきていることです。大きな会社だったら、さらに人材確保やドライバー管理、荷主や運賃の安定などでしょうか。
不安要素を挙げたらピンからキリまでいろいろ出て来そうですが、大きく分けると「安全面」「仕事の将来性と環境」「待遇と人材不足」のどれかに当てはまるのではないでしょうか。
といっても、常に不安なことばかり考えているとネガティブになって精神的によくありません。ほどよく息抜きをしながらできることがあれば改善して、もし思わしくない方向にことが進んだ時のために「代替シナリオ」を考えておくこと。そうすると少し不安も和らぐと思っています。
とにかくドライバーにとって根本にある、一番代えがたい大事なことは、精神的にも肉体的にも本人の健康です! そこのところを思いながら上手く切り抜けて、楽しくトラッキングライフを続けたいものですね。
【画像ギャラリー】オーナーオペレーターのアメリカトラッカーが抱える不安ごと(3枚)画像ギャラリー





コメント
コメントの使い方