ルノー・トラックスが新型ディーゼルエンジンを発表! 内燃機関と電気駆動は「補い合う手段」に!?

ルノー・トラックスが新型ディーゼルエンジンを発表! 内燃機関と電気駆動は「補い合う手段」に!?

 ルノー・トラックスは2026年6月4日、大型トラック用の新型ディーゼルエンジンを含む次世代パワートレーンを発表した。「DE13R」型エンジンと新世代の「オプティクルーズ」ギアボックスで、同社の「T」「Tハイ」「C」および「K」トラックに搭載する。

 車両のパフォーマンスと快適性も向上したといい、2027年モデルから利用可能になる。なお、同グループに属するボルボも既に新型パワートレーンを発表している。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/Renault Trucks

ルノー・トラックス、新パワートレーンで燃費を4%向上

ルノー・トラックスが新型ディーゼルエンジンを発表! 内燃機関と電気駆動は「補い合う手段」に!?
新型「DE13R」型ディーゼルエンジン

 燃料価格の高騰などによりトラックの運行コストが上昇し、道路輸送の脱炭素化も求められる中、運送事業者は直ちに効果があるソリューションを必要としている。

 それに対するルノー・トラックスの答えは、同社の大型トラックレンジとなる「T」「Tハイ」「C」「K」に新型エンジンと新型ギアボックスを搭載し、予測運転システムを進化させるというものだった。

 新型の「DE13R」型エンジンと「オプティクルーズ」ギアボックスの組み合わせは、前世代と比較して燃料消費とCO2排出量を最大で4%低減する。

 新型エンジンはバイオ燃料の「HVO」(植物油等に水素化処理を施した液体燃料で、既存のディーゼルエンジンでそのまま使えるドロップイン燃料)や、バイオディーゼル100%の「B100」燃料にも対応する。

 ルノー・トラックス社長のアントワーヌ・デュクロー氏は次のように話している。

「道路輸送の脱炭素化には複数の手段があり、お互いに補い合っています。私たちは電動化というオファーを拡大するいっぽうで、内燃エンジンの効率改善も続けます。燃料消費が少なくなればCO2排出量も減り、今すぐに総保有コストを減らす効果を得られます。新型パワートレーンは、まさにこうしたアプローチを具体化したものです」。

エネルギー効率と運転快適性を向上

ルノー・トラックスが新型ディーゼルエンジンを発表! 内燃機関と電気駆動は「補い合う手段」に!?
新パワートレーンは2027モデルイヤーから利用可能になる

 新型のDE13R型エンジンは最大出力540hpと最大トルク2800Nmを発揮する。その設計には高強度ねずみ鋳鉄や圧縮グラファイト鋳鉄などの新素材を用い、堅牢性・耐久性を向上したという。

 燃焼を最適化し、エネルギーのロスを最小化するため新技術も導入された。シリンダーの圧力は最大250barに達し、新型の高圧燃料ポンプを備える燃料供給系とともに噴射精度を向上し、エンジンの効率を高めた。

 またエンジンブレーキの性能向上が図られ(ルノーでは「オプティブレーキ+」と呼称)、運転快適性を高めつつ、勾配の多い道路などでも車両の制御が簡単になった。容易になった。

 組み合わせるギアボックスも新世代の「オプティドライバー」AMTとなり、最新のステアリング制御ソフトウェアと合わせてシフト戦略を最適化した。前世代と比較してシフト時間を20%短縮し、かつてなく変速しやすいギアボックスとなっている。

 また新型パワートレーンには次のような省燃費技術も組み込まれた。

●予測クルーズコントロールの「オプティビジョン+」:3次元地図データと道路標識により、道路の状況に応じたギアシフトと、加速・減速の調整を行なう
●予測型エンジンストップ&スタートシステム:予測クルーズコントロールに基づき、フリーホイール(下り坂などで惰性走行し燃料をカットする「オプティロール」機能)中にエンジンをシャットダウンする。エンジンを切っても必要な車両機能はアクティブなままとして、必要であれば即座にエンジンをリスタートする

ルノー・トラックスが新型ディーゼルエンジンを発表! 内燃機関と電気駆動は「補い合う手段」に!?
エンジンオフ機能付きオプティビジョンの説明。上り坂の手前で加速し、登坂中は車速を維持、下りに差し掛かるところでフリーホイールに切り替え、制動力を維持したままエンジンをオフに。アップダウンが多いほど効果を発揮する

 パワートレーンでのこうした省燃費技術を補完するため、車両側での空力改善も行なわれるといい、燃費はさらに向上する。使用方法にもよるが、新世代の車両は燃費とCO2排出量を前世代比で最大4%向上する。

 ルノー・トラックスは、エネルギー効率を高める全ての機能(空力改善、オプティビジョン+、低転がり抵抗タイヤ、予測パワートレーン制御など)を備えた「スマートレーサー2」バージョンも提供することにしている。

 なお新型エンジンは、欧州で新たに導入された騒音規制「NNR3」に適合し、快適性も向上させた。540hp級のエンジンとしては市場で最も高トルクのDE13R型エンジンの優れたレスポンスと、よりスムーズになったギアシフトのおかげで、静かで滑らかな運転体験を実現する。

 トラックには運転を支援する機能も搭載されている。ステアリングの安定性を高めるスマートステアリングの他、ドライバーアシストには車線を維持するレーンキープ機能や車間距離を自動調整する機能が統合された。

 新型パワートレーンは2027モデルイヤーから利用可能となる。ルノー・トラックスはドライバーのウェルビーイング(心身の健康)と運送事業者の効率的な業務をサポートするため、長距離輸送から建設用特装車までラインナップを引き続き強化することにしている。

【画像ギャラリー】ルノーの次世代パワートレーンとMY2027の大型トラック(16枚)画像ギャラリー

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