トラック業界最高の栄誉にDAFが返り咲き! IToY2026は「XD」および「XF」エレクトリックが受賞

トラック業界最高の栄誉にDAFが返り咲き! IToY2026は「XD」および「XF」エレクトリックが受賞

 この1年間に登場した最も優れたトラックに贈られる「インターナショナル・トラック・オブ・ザ・イヤー」(IToY)と、技術革新を表彰する「トラック・イノベーション・アワード」(TIA)が今年も発表された。

 IToY2026に選出されたのは、オランダ・DAFの「XDエレクトリック」および「XFエレクトリック」で、3年連続でバッテリーEVが同賞を受賞した。いっぽう自動運転技術が多くノミネートされるなか、TIAを受賞したのはボッシュの安全技術だった。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/IToY・DAF Trucks N.V.

IToY2026は DAF XD および XFエレクトリック

トラック業界最高の栄誉にDAFが返り咲き! IToY2026は「XD」および「XF」エレクトリックが受賞
インターナショナル・トラック・オブ・ザ・イヤー2026はオランダ・DAFのXDおよびXFエレクトリックに決定した

 新世代DAFのXDエレクトリックおよびXFエレクトリックが24名の審査員によってIToY2026に選出された。DAFが一挙に新世代へのモデルチェンジを行なってから同賞を受賞するのはこれで3回名で、2022年の「XF/XG/XG+」と2023年の「XD」に続き、またもや栄誉をアイントホーフェンにもたらした。

 フランスのリヨンで開催されたソルトランス展示会で1300名のゲストが出席するなか、DAFのハラルド・ザイデル社長にトロフィーが手渡された。

 オランダを本拠とし、米国のパッカーグループに所属するDAFの大型バッテリーEV(BEV)トラックは審査員の投票で92ポイントを獲得し、激しい競争を勝ち抜いた。競合した車両の中にはMANの新型パワートレーン「D30 パワーライオン」を搭載するディーゼル車や、中国メーカーとして初めて最終リストに入ったサニーの「e435」BEVなどもあった。

 IToYは過去12か月間に導入されたトラックのうち、道路輸送の効率化に最大の貢献をした車両に毎年送られる賞で、厳格な規則に基づき、技術革新、快適性、安全性、操縦性、エネルギー効率、環境性能、総保有コスト(TCO)など、幅広い基準を総合的に考慮し選考している。

 BEVがIToYを受賞するのは3年連続となる。2026年は最終ノミネートされた5車のうち3車はBEVモデルであり、これはエネルギー移行の最前線が依然としてここにあることを示している。いっぽう、今年は2車がディーゼル車であり、内燃機関の進化は今も続いている。

 審査員を務める欧州のトラック雑誌などを代表する著名な商用車ジャーナリストたちは、新世代DAF電動バージョンの卓越したエネルギー効率と、洗練されながら力強いドライブライン、そして先進的な技術アーキテクチャを高く評価した。長い航続距離と優れたLFPバッテリーとともに、優れた運転快適性も受賞に貢献している。

 審査員長のフロリアン・エンゲル氏は次のようにコメントしている。

「試乗を行なった審査員たちは、受賞車の完璧なドライブラインと、ほとんど気づかないほどスムーズなギアチェンジを高く評価しました。モジュラー方式の車両コンセプトにより、バッテリーとアクスル構成に幅広いオプションを提供しており、並外れた柔軟性を実現しています。

 新型XDおよびXFの電動モデルは、モーターを車両中央に配置しリアアクスルを駆動するセントラルドライブ方式が、eアクスル方式と同等以上のエネルギー効率を実現し得ることを実証しました。さらに、DAFは完璧な重量配分を実現することで、あらゆるユースケースを単一の技術プラットフォームでカバーすることを可能にしました」。

 なお、IToY2026のノミネート車は次の通りだ(アルファベット順)。

・DAF XD /XF Electric
・MAN D30 PowerLion
・MAN eTGS
・SANY e435
・SCANIA Super 11

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