荷待ち･荷役時間の削減に貢献!!　三菱ふそうのテレマティクスサービスが業界横断型車両動態管理ソリューションと連携

　三菱ふそうトラック・バスは､同社のテレマティクスサービス「Truckonnect（トラックコネクト）」とトラエボが運営する車両動態管理プラットフォーム「traevo Platform（トラエボプラットフォーム）」が連携することを発表した。今回の連携では何ができるようになるのか？

文／トラックマガジン「フルロード」編集部、写真／三菱ふそうトラック・バス、traevo、フルロード編集部

荷待ち･荷役時間の把握､削減に貢献するプラットフォーム

　このほど三菱ふそうは、トラエボの車両動態管理プラットフォーム「トラエボプラットフォーム」が、車両情報をリアルタイムにチェックできるふそうのテレマティクスサービス「トラックコネクト」の車両データと連携すると発表。2025年7月21日より連携を開始した。

　トラエボプラットフォームは､車両ごとに異なるデジタルタコグラフや動態管理サービスなどの車載機器を使って位置情報や業務記録等を統合的に管理することができる日本初（※トラエボ調べ）のサービス横断型車両動態管理ソリューションである。

　今回のデータ連携では、三菱ふそうがトラックコネクトの位置情報をトラエボプラットフォームへデータ連携することで、荷主や元請が対象のふそう車両を保有している協力運送会社の運行状況をリアルタイムでチェックでき、デジタルタコグラフの機種や車載器メーカーが異なる場合でも､運行状況の一元管理が可能となる。

　これにより、新たに機器を追加することなく、サプライチェーン全体で状況把握が可能となるため、改正物流関連2法で求められる荷待ち・荷役時間短縮などにおいて物流の効率化が図れるようになる。

　トラエボプラットフォームの価格は、データ利用料として1車両につき800円(税抜)/月｡データ連携の対象車両は2020年発売モデル以降の大型トラック「スーパーグレート」、2019年発売モデル以降の中型トラック「ファイター」、2020年発売モデル以降の小型トラック「キャンター」、2023年発売モデル以降の電気小型トラック「eキャンター」となっている。

■業界横断型車両動態管理プラットフォーム「トラエボプラットフォーム」の詳細
　トラエボプラットフォームは､サプライチェーンを構成する各社のトラックに搭載しているデジタルタコグラフやドライブレコーダー、動態管理サービスなどから､車両が「どこで」「何をしている」か（車両の位置や、荷役・荷待ちなどの業務記録）といった情報を車載機器メーカー､サービスを問わず一元的に集約・管理することができるサービス。

　発荷主・運送事業者・着荷主など、立場が異なるステークホルダー間で情報を共有できる仕組みとなっているため、車両動態情報や荷待ち・荷役・実車・空車等の車両とドライバーの業務状況、冷凍車の庫内温度等のデータは、既設のデジタルタコグラフ等の車載器から自動取得することが可能なため、新たな設備投資は不要となる。

　また新物流二法の物流効率化法で荷主・運送事業者等に求められる荷待ち、荷役作業時間等の把握・短縮にあたり、デジタコ操作による業務内容ごとの作業記録の取得と、GPS情報による滞留時間の自動取得の2つの手段により情報を取得できる。

■テレマティクスサービス「トラックコネクト」の詳細
　トラックコネクトは、稼働中の車両情報をインターネット経由でリアルタイムにチェックできるテレマティクスサービス。

　トラックが発信する情報は、モバイル回線を経由してクラウド上のFUSOデータベースに蓄積され、ユーザーがPCやスマートフォンで専用ページにアクセスすれば、車両の現在地や運行状況を把握できる。車両トラブル時のスピード対応、業務効率の改善、危険運転の予防など、ビジネスシーンで幅広く活用できるサービスとなっている。（※別途サービスへの申し込みが必要）