ダカールラリー2017 日野チームスガワラの戦い №14

ダカールラリー2017 日野チームスガワラの戦い №14
2号車日野レンジャーがトラック部門総合8位でゴール
1号車とともに10リットル未満クラスのワン・ツーフィニッシュを達成 
1月14日 ステージ12 
リオ・クアルト(アルゼンチン)~ブエノスアイレス(アルゼンチン) 
リエゾン 50㎞ SS 64km リエゾン 673㎞ 合計 787㎞ 
 
14日、ダカールラリー2017はブエノスアイレスにゴールして2週間の激闘が終了した。2台の日野レンジャーで参戦した日野チームスガワラは2号車菅原照仁/杉浦博之組がトラック部門総合8位と、大型の上位勢に分け入る成績を挙げ、排気量10リットル未満クラスの8連覇を達成。また、1号車菅原義正/高橋貢組も総合29位で完走し、日野レンジャーは同クラスのワン・ツーフィニッシュを達成した。 
 
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ポディウム上でがっちり握手する日野自動車の市川会長と菅原照仁 
 
日野チームは今大会にエンジンとサスペンションの大幅改良を施した日野レンジャーを投入。競技が始まると2号車は大型のライバル勢にそん色ないパフォーマンスを発揮し、1号車も安定した走りで累積順位のポジションを高めていった。ボリビアでの中盤戦以降は悪天候の影響によるステージ短縮/キャンセルも相次いだが、2号車は粛々と走行を続け、10日には累計順位のトラック部門総合10位、さらに翌日には総合8位へと躍進した。 
最終日14日の行程はアルゼンチンのリオ・クアルト~ブエノスアイレス。以前にも使われたリオ・クアルト周辺の農道を舞台に最後のSSが64㎞にわたって行なわれた。距離が短いため無理をしても短縮出来るタイムはごくわずか。リスクを冒してペースを上げる競技車は少ない。日野チームの2台も落ち着いた走りで2号車がトラック部門SS総合21位、1号車も総合35位を得た。 
その後は約650㎞の移動区間でブエノスアイレス市内へ。アルゼンチン自動車クラブ前に設けられたポディウムでのゴールセレモニーに臨んだ。 
日野チームがポディウムに到着したのは午後11時過ぎ。2号車、1号車の順でポディウム脇に到着すると選手とメカニックたちは日本から激励に駆け付けた日野自動車の市川正和会長らとしっかり握手。集合写真に納まった選手たちは声援に手を振って応え、2週間のラリーが幕を閉じた。 
 
市川正和(日野自動車(株)代表取締役会長)/ずっと応援してきましたが、今回の照仁さんのシングルフィニッシュは立派だと思う。義正さんも良く頑張ってくれた。とても満足しています。 
菅原義正/照仁が総合8位を獲れて良かった。自分も予定通りの走りで排気量10リットル未満クラスのワン・ツーが達成出来ました。まだまだ元気。応援して頂き、ありがとうございました。 
高橋貢/あっという間でしたが、無事にゴール出来て良かったです。最終SSはナビの要らないコースでしたが、全体としてはナビが難しいところも多く、大変でした。 
菅原照仁/総合8位に入れて良かったです。クルマが良くなったこととは別に今回はキャンセルが多かったこと、ナビが難しかったことも我々にとってはプラスだったと思いますが、まぐれではなく、良く頑張った結果だと思います。次回に向けてもっとクルマを良くしていきたいと考えています。ありがとうございました。 
杉浦博之/今日のSSは農道で直角カーブの連続。泥沼になっていて止まり切れないところもあって危なかったです。とにかく無事終わって良かった。自分にとって初のシングルフィニッシュで嬉しいです。 
鈴木誠一/大きなトラブルもなくゴール出来て良かった。2号車の8位は嬉しいですが、決して満足はしていません。まだまだです。 
中村昌樹/終わってほっとしました。念願のシングルフィニッシュも出来て最高です。メカニックにとっては高地や寒さ、そして暑さの中よく頑張ってくれたと思います。 
吾妻広之/みんなが怪我をせず体調も崩さずにゴール出来て良かった。これが大きい。そして競技も良い結果が出たので最高です。 
中村浩司/気付いたら終わっていたというくらいあっという間でした。辛かったのは睡眠不足。でもトラブルが少なくて良かった。良い結果で嬉しいです。 
井上順也/2週間はあっという間でした。でも、自分が担当した車両が良い成績を残せてうれしいです。 
國本賢治/テスト参戦したシルクラリーと比べてトラブルは出ませんでしたが、車両が2台になって正直忙しかったです。仕事としてはまずまず上手く出来たかと思います。良い経験でした。 
島崎耕平/今年はアシスタンスカーを運行していて雨や寒さがすごくて自然には逆らえないことを改めて感じました。また、機会があれば派遣して欲しいと思います。 
田中宏治/高地に暑いところと今回のビバーク地も大変なところばかり。でも、競技で良い結果が出ると疲れも取れる。終わるとほっとしますね。 
高嶋龍/今回サポート役として初参加して、みなさんがキツイときに声掛けをしたり、楽しく出来ました。次に来るときは言葉がしゃべれるようになりたいです。 
 
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ポディウムに登壇した1号車の乗員とスタッフ 
 
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日野自動車の市川会長と日野チームスガワラ 
 
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日野自動車の市川会長と菅原義正・照仁親子 
 
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菅原義正・照仁親子 
 
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1号車ナビゲーターの高橋貢と握手する菅原義正 
 
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2台揃って記念写真に収まる日野レンジャーと日野チーム 
 
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胴上げされる菅原義正 
 
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胴上げされる菅原照仁 
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ルートマップ

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