日野チームスガワラ、ダカールラリーレポート №19

日野チームスガワラ、ダカールラリーレポート №19
全競技を終えて日野レンジャーがサンチャゴに到着
2013ダカールラリーは19日、チリのラ・セレナ~サンチャゴ間で最終の競技を行ない、その後サンチャゴ市内にゴール。14日間・14ステージ、全行程8000kmあまりの全競技が終了した。この日の行程は、ラ・セレナのビバークから移動区間(リエゾン)で122km南下し、そこから海岸近くの丘陵を舞台に346kmの競技区間(SS)を実施。ただし、序盤の111kmのあとは220kmに渡って競技としては非計測のニュートラルゾーンが続き、終盤の15kmのみが再び計測区間となる、実質126kmのSSである。路面は堅いグラベルで、とりわけ前半部分はハイスピードの部分も多い。基本的にタイム差のつきにくい内容で、最後の消化戦的な印象も強いSSだ。なお、SSのスタートは朝方のラ・セレナ周辺で雲が低くたちこめ、競技監視用のヘリコプターが飛べないために1時間10分遅延した。
2台の日野レンジャー(輸出名 HINO 500 Series)でトラック部門に参戦している日野チームスガワラは、この最終区間を手堅く走行。2号車菅原照仁/杉浦博之組は28番手スタートから前半部分を33位で終えたあと総合25位・排気量10リットル未満クラス2位でゴール。1号車菅原義正/羽村勝美組も同じく総合44位・クラス6位で走り終え、その後158kmの移動区間をこなして 7時過ぎ頃に無事にサンチャゴ市内の公園、パルク・オ・ヒギンズに設けられたパルクフェルメ(車両保管場)に到着した。この結果、2号車は累計順位を総合19位とし、排気量10リットル未満クラスでは2位に8時間13分13秒の大差をつけて堂々のクラス4連覇を果たすことに……。1号車の総合31位、クラス4位入賞とあわせて中型トラック日野レンジャーの優秀性を世界にアピールすることとなった。この日、全ての競技車両はパルクフェルメに納められ、その後主催者が競技の正式結果を確定。20日には市内でゴールセレモニーが行なわれて大会の全日程が終了することになる。
★チームメンバーのコメント 
菅原義正/ステージキャンセルもあって物足りないダカールでした。水温上昇のトラブルなどもあり、なかなか全開で走れなかったこともあるでしょうか。1号車のテストという意味ではお役目を果たせたかと思います。
羽村勝美/前半戦から水温上昇の問題など、トラブルの件が頭から離れずに苦しかったですが、解消した終盤戦は気持ちよく走れました。自分にとっては前回の2010年大会がリタイアだっただけに感無量です。
菅原照仁/今日のコースは酷かった。曲がり切れないコーナーや極端に狭い木立の間など、トラックには辛いところばかりでした。ともあれ今回のダカール全体としてはいつも以上に走れた実感があり、成績についてもこのクルマとしてはこれが限界という気もしています。それにしてもSSが短くていつもの半分くらいに感じられるダカールでした。
杉浦博之/自分にとって初めてのクラス優勝なので、そのことは正直にうれしいです。ただ、ライバルの速さというものも改めて実感。もう少し距離があって難しいところがあれば勝負が出来たと思います。
フォトギャラリー
BH8P8424 クラス4連覇達成の菅原照仁 杉浦博之組.jpg
クラス四連覇達成の菅原照仁/杉浦博之組
BH8P8440 パルクフェルメの前に再車検を受ける2号車.jpg
バルクフェルメの前に再車検を受ける2号車
BH8P8445 無事完走した菅原義正と羽村勝美.jpg
無時完走した菅原義正/羽村勝美組
BH8P8458 サンチャゴに到着した1号車.jpg
サンチャゴに到着した1号車

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