いよいよ採用
今考えると短期間だったけれど、あの時の仕事の経験は私にとって確かに貴重な財産になっていると思います。その当時はとにかく仕事はおろか国の文化や歴史、習慣や人々の考え方など深い意味でのアメリカという国を知ろうと毎日必死でしたから。(未だに無知なところも沢山ありますが・・・笑)
そして、未熟だった私を採用してくれたことに対して今もなお、感謝の気持ちで一杯なんです。
期間入社のきっかけは「トラックドライバーの仕事が見つかるまで」ということで、
アルバイトさせてもらっていたヘリコプタースクールの事務所に、たまたまこの会社のボスが訪問していてドライバーを探しているという話から、私を紹介してくれました。
会社名紙の裏にボスの名前と日時が書いてあるものを渡され、簡単な履歴書を作って持ってくるようにとのこと。
そして当日、期待と不安の中、早速ドライビングのテストを同乗者と一緒にしました。気持ちはまるで初めて受けた時の、あの普通自動車運転免許試験の様。。。
終始無言で同乗している助手席の方も何となく怖かったし(笑)、ダメだったらしょうがない!と思いながら事務所に戻ると、終始無言だったあの方がまるで別人のようにボスに向かって喋りまくる様子には本当にビックリ。しかも褒めてばかりで、嬉しいやら緊張がほぐれるやらで涙が出そうになったのを覚えてますね(笑)。もちろん、採用も決まって生涯忘れることのできない日になりました。
勤めていた会社のHelicopter「ヒューイ」
手前に見えるオレンジ色のは「バケツ」で、この中に水を入れて消火活動をします。バケツの上にワイヤーが付いていてヘリコプターの底(腹)の部分に繋がっており、パイロットは操縦桿付近に付いているスイッチで、バケツの底の部分を開けたり閉じたりタイミングを見計らって操作します。
写真のように、陸にいる時は常にワイヤーを両方のスキッド(脚)の真ん中から後ろの方へ置いておくのは、離陸した時にワイヤーがランディングギアに絡まないようにするため。
肝心の水ですが、普通は近くの川や湖、池などからすくって入れますが最悪の場合、家庭にあるプールの水からも使用したり・・・
そして、何度も何度もドロップしては旋回して燃料が無くなりそうな頃戻って来るのです。
特殊なヘリやタンカーなどの大きい飛行機には沢山の水とケミカル(消火剤)を機体の中の底部分にあるタンクに積めることが出来ますが、低空を飛ばないとターゲットにうまく届かないこともあります。火の勢いや燃え広がり方の様子を見ながら、消火剤を入れたり入れなかったり。給水は「シュノーケル」と呼ばれるホースのような物で、やはり川や湖などから取り入れますが、その時間約1分弱でしょうか・・・ 素早いですよね!
この時のHemet Airportはベースですが火災現場は、ほとんど離れた場所のため、出動を指示されたエアークラフトは現場に設けた空き地のような広場へ移動して消火活動を行ない、火が弱まるまで待機するのがほとんどでした。
もちろん私も行きましたが、ある日のこと、サンディエゴとメキシコの国境付近でのワイルドファイヤーの消火活動のために呼ばれた時は、やはり初めて見る「国境」というものに興奮や感動を覚えましたね。。。
だって、ウワサに聞いていた通りそこには「壁」があり、あまり覚えていませんがその造りは石だったかコンクリートだったか・・・。 夕方到着した現場のその近くでモクモクと出ている煙が何とも不気味で鳥肌が立ちました。近くの住民が被害に遭わないことを祈りながら・・・。
画像はイメージです
PUNKさんのブログ「トラックドライバーPUNKのアメリカ生活日記」のURL
http://blogs.yahoo.co.jp/rhcfijhwalker
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