元ベテラン運転手 トラさんの「泣いてたまるか」No.51

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トラックドライバーの誇り その49
下限運賃、そして上限運賃が設定された場合、水屋の存在はどうなるのか。ある程度予測されるのが、道路運送事業法で営業しているのであれば、増車するのではないかということです。
彼等も、自分の顧客の荷物ばかりを下請けや取引先に斡旋しているわけではありません。同じような水屋からの依頼でトラックを探す方が多いのではないかと思われます。現実に、主に関東では5~6軒の水屋を経て、やっと実際に運ぶ運送会社に行きつくということになっているので、ある程度想像できます。
いわゆる口利き料としての収入が多かったのに反対に減ってしまう事態が生まれてしまいます。彼等の生き残る術は、増車するか現状維持のトラック台数で自社便を遊ばせない程度に荷主の仕事をこなし、繁忙期だけ取引業者にトラックを依頼するかだと考えられます。
当然、今までそのような会社に頼っていた運送会社の仕事は、彼らが増車に踏み切った場合は仕事が減ります。しかし、全体として運賃の無駄が大きく省かれます。
今まで述べてきた通り、荷主が安い下限運賃を求めて実際に走る運送会社に食指を伸ばしてくると、彼らも危機感が増すでしょう。電話一本で彼らからピンハネされていた分、つまり、彼らの大きな収入源が無くなるのです。彼等も、本来の荷物を実際に運んで収入を得る方向に向かってほしいものです。
当然、荷主の動きが実際に下限運賃に向かうと、これこそが業界の再構築に向かうものと信じています。
電話一本でピンハネされ、実際に走るドライバーや運送会社を苦しめていた低運賃が、水屋の過剰な介入を防ぎ快適になるはずです。
当然、実現に当っては彼らの反対が大きくなりそうです。
さて、一番の問題は、それをどう実現するかでしょう。一緒に考えてください。
トラさんのブログ「長距離運転手の叫びと嘆き」
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