遅ればせながら、これで日野自動車の海外進出がいよいよ本格化しそうだ。日野のグローバル展開の「マザー工場」となる古河工場がいよいよその第一歩を踏み出しだ。
日野自動車は、本日、新工場(古河工場)の起工式を茨城県古河市名崎工場団地の工場建設予定地で行なった。起工式では、橋本茨城県知事や白戸古河市長をはじめとする多くの地元関係が臨席。日野の岡本会長と白井社長が鍬入れの儀式を行ない、工事の安全を祈願した。
来春に海外組立て用部品の梱包工場(KD工場)の稼動を開始するのを皮切りに、その後段階的に拡張し、ユニットやコア部品と位置づける基幹部品の生産を開始し、さらに、2020年までに、大中型トラックの組立てを日野工場から新工場へ移管し生産を開始する計画。
日野は、今後は海外に軸足を置いて2010年代半ばにグローバル販売23万台を目指している。ただ商用車は、一国/地域あたりの市場規模が限られるとともに、多品種少量生産という特性から、各地で全ての工程を持つことは投資効率を考えると難しく、海外では日本などから輸入した部品を組立てるという事業形態が多くなっている。
日野は、日本の強みであるモノづくりの技術・技能を活かし、コア部品(基幹部品)は日本で集中的に生産する一方、海外各市場固有の仕様が求められる周辺部品は現地で調達・生産し、最終的に需要地の近くで車両を組立てる体制を構築する方針。その結果、グローバルに生産効率の向上が図られ、市場のニーズに柔軟に対応すると同時に、お客に新型車を届けるリードタイム短縮も可能になるとしている。新工場は、その「マザー工場」の役割を担う最重要拠点となる。
なお日野では、新工場での生産供給体制構築の一方、海外でも、地域適格車の生産増や周辺部品の生産・供給に対応するため、生産体制を強化していくとしておりまずタイやインドネシアで地域の中核的な生産拠点の構築を進め、よりグローバルな生産体制の最適化を実現していく方針である。
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