日本ミシュランタイヤは、本日、トラック・バス用低燃費スタッドレスタイヤ「MICHELIN X ICE GRIP ENERGY XZW」を発表。同時に本日から発売も開始した。
新製品、X ICE GRIP ENERGY XZWは、従来の氷雪路性能重視スタッドレスタイヤであるXDW ICE GRIPの低燃費モデル。XDW ICE GRIPのロングライフ性能と氷雪グリップ性能を保ちながら、転がり抵抗を15%低減させ、低燃費性能を高めたモデルである。
ミシュランは、これまで氷雪路性能重視スタッドレスタイヤとして、ロングライフ性能、氷雪グリップ性能の高いXDW ICE GRIPを発売していたが、X ICE GRIP ENERGY XZWは、今回専用に新開発したエナジーコンパウンド、エナジーケーシング、そして新しいトレッドデザインを採用することで、XDW ICE GRIPのロングライフ性能・氷雪グリップ性能を損なうことなく、それらとトレードオフの関係にある転がり抵抗の低減を実現している。
X ICE GRIP ENERGY XZWのために開発されたエナジーコンパウンドは、従来のコンパウンドに新たにシリカを配合することで、分子レベルでゴムの結合の安定性を高めており、転がり抵抗を低減することによって、燃費性能を向上させる。また、トレッドデザインも、ダブルウェーブサイプの溝の切れ込みのカーブをさらに強めるなど、ブロック剛性を高めている。
発売サイズは、11R22.5と275/80R22.5の2サイズで、順次拡大していく予定だ。ミシュランの3R(新品+リグルーブ+リトレッド)にも対応する。
ところで、ミシュランの低燃費タイヤにはすべて「ENERGY(エナジー)」というネームがつくのだが、今回の発表で、ミシュランは「トラック・バス用タイヤのフルエナジー化計画」というものを打ち出した。今後、「氷雪路性能重視スタッドレス」やその他のセグメントにおいて、低燃費性能を求められるカテゴリー(主に長距離用タイヤが対象になるようです)のタイヤに関しては、全サイズを低燃費タイヤシリーズ「ENERGY」に移行するというものだ。例えば氷雪路性能重視スタッドレスタイヤは、X ICE GRIP ENERGY XZWに移行となる。いっぽうチューブタイプやダンプ用タイヤなどは例外となる。この計画は3年以内に完了させるという。ラインナップを低燃費モデルに集約することで、利用者のミスチョイスをなくすというミシュランらしいアプローチだ。