慣れと気合い
よく見かけるのが、トラックの後ろにくっついて坂を上り、最後になって上り切れないでリタイアしているクルマ(特に軽自動車が多い)だが、こういう状況に対する慣れの違いである。しかも仕事で走っている場合なら、なおさら、『気合い』の入り方が違う。「ここを上り切らなければ目的地にたどり着かない」と思えば、人間必至になる。目的意識の低いドライバーとは違うのだ!と、とりあえず大見得を切らせていただきたい。
しかし、雪道の走行に関しては慣れている人にはかなわない。下手なトラックの運転手よりも、毎週スキー場に通っているスキーヤーのほうがうまいかもしれない。![]()
僕たちの運転手仲間に、新潟出身のナベちゃんという運転手がいて、彼は東京に出て来る前はシルバー便で有名な大手運送会社に勤めていた。やはり関東地方が大雪に見舞われて、東名高速が通行不能になったときに、ほかの運転手は東名高速の上で夜明かしをしたのに、ナベちゃんだけはチェーンを持っていなかったにもかかわらず、どこをどう走ってきたのか、夜遅くに新宿の倉庫に戻ってきた。
「新潟ではしょっちゅうですからね」というナベちゃんの声を聞いて、「やっぱり慣れだよな」と思ったものである。かくいう僕も偉いことは言えず、雪道で死にそうになったことが何回かあるが、それについてはまた機会を改めて書いてみたい。(山高一浩)