日本で一番排気量の大きいエンジンを積んだトラックって何?
国内販売されたモデルとしては1997年に登場した10TD1型エンジンを搭載の、いすゞギガの6×4セミトラクタ(EXZ系)であったと思います。
同エンジンは排気量3万0390ccのV型10気筒自然給気で、最高出力600ps/2100rpmと最大トルク210kgm/1300rpmを発揮。アイドリング付近の低回転から豊かな低速トルクを発生し、GCW70トン級の重トレーラを引いても扱いやすかったのを憶えています。
ゼクセル(当時)製のTICS(噴射率可変式電子制御列型噴射ポンプ)などによって2000年の平成11年長期排出ガス規制には適合しましたが、2003年の平成13年騒音規制対応を機に直列6気筒の過給エンジンに置換され、短命に終わることとなりました。
いすゞの「V10」が昔あったけど今はないの?
「ニューパワーV10」として1973年に登場した10PA1型エンジンは排気量1万2464ccのV型10気筒で、295psを発揮。モジュール設計の兄弟ユニットとして12気筒の12PA1型と8気筒の8PA1型も同時に開発されました。
これらのエンジンはPB~PC~PD型と排気量を拡大しながら進化を続け、1994年に発表された最終形の10PE1型では1万9001cc/325psに及んでいます。
このあと10TD1型/8TD1型/6TE1型にバトンを渡したいすゞの大排気量自然給気エンジンでしたが、排ガス規制への対応が難しく、2005年の新短期規制対応までに全て過給エンジンに置き換えられました。
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