トラックの新たなマーケティング戦略に挑む! 【いすゞエルフミオもう1つの開発ストーリー その2】

■「だれでもトラック」誕生の裏話

WEBアプリ、エルフミオストア。トラック選びがスマホでも完結できるようになった。3Dシミュレータで、ベースの車種を選んで、好みのパーツや用品を選択。最適な1台が完成……という流れだ
WEBアプリ、エルフミオストア。トラック選びがスマホでも完結できるようになった。3Dシミュレータで、ベースの車種を選んで、好みのパーツや用品を選択。最適な1台が完成……という流れだ

――エルフミオのプロモーションやオンラインストアなど、マーケディングの立ち上げには約1年を要したという。その間の苦労話を花田氏に打ち明けてもらった。

花田 やはりいすゞらしからぬプロモーションを打っていくということでしょうか。物流業界をはじめ今までのトラックの使い方が大きく変わる商品なので、本当に悩みに悩んで頭を抱えていたというのが実情です。

 新しく本田翼さんという有名なタレントさんを起用することもそうですし、幅広くエルフミオのことを知ってもらうにはどうしたらいいか、今の普通免許制度のことやいすゞのことも含めて、どうしたら多くの人に知ってもらうことができるのか、それをずっと考えていました。

 特にエルフミオストアの立ち上げは、まったく新しい購入スタイルをつくり上げるわけですから、非常に悩みました。コンセプトとしては、今までトラックとあまり関わりのなかった人にも乗っていただきたいという思いがあったので、何度もディーラーさんに行く煩わしさを払拭するには、やはりWebによる販売が選択肢なるのではないか。気兼ねなく購入の検討ができますし、質問等があればオペレーターがサポートする体制も整えました。

 トラック販売の新しいビジネスモデルとなりますので、大変は大変でしたが、今後とも可能性が拡がる、とてもやりがいが感じられる仕事でした。

エルフミオのキャブバリエーション。左からシングルキャブ、+30cmのスペースキャブ、ダブルキャブ。エルフミオストアの受注ではスペースキャブのほうがシングルに比べて1.5倍多いとのこと
エルフミオのキャブバリエーション。左からシングルキャブ、+30cmのスペースキャブ、ダブルキャブ。エルフミオストアの受注ではスペースキャブのほうがシングルに比べて1.5倍多いとのこと

――ところでエルフミオのキャッチフレーズは「だれでもトラック」である。エルフミオのセールスポイントをひと言で表した秀逸なキャッチフレーズだと思うが、これは著名なコピーライターに頼んだのだろうか?

花田 もちろん外部の人を含めていろいろな人たちの意見を聞いたり、いろいろな企業のプロモーションを参考にさせていただきましたが、これからの新しいいすゞらしさとは何か、それは自ら創出しなければならないと思いました。

 そこで悩みに悩んで閃いたのが「だれでもトラック」というフレーズです。はい、「だれでもトラック」というコピーは私自身が考えました。

――プロモーションやマーティング戦略というと、広告代理店に委託するケースもあると思うが、エルフミオの手づくりのマーケティングは、トラックに一番近しい人間が一つ一つ形づくっていき、会社全体の一体感を醸し出す、いかにもいすゞらしいエピソードに溢れていた。

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